[7・29 平成20年度全国高校総体サッカー競技1回戦 高川学園 PK2-4 麻布大渕野辺 しらこばと運動競技場]

　29日、高校総体1回戦が行われ、埼玉県越谷市立しらこばと運動競技場では、07年高校総体ベスト4の強豪・高川学園高校(山口)と総体初出場の麻布大渕野辺高校(神奈川2)が対戦し、PK戦(2-4)の末、麻布大渕野辺が勝利。2回戦進出を決めた。

　高川学園は4-4-2の布陣で、MF益田拓己(3年)とMF野村朋成(2年)のダブルボランチ。対する麻布大渕野辺は、3-4-1-2の布陣でMF平澤悠(3年)とMF廣川一樹(3年)がダブルボランチを組んだ。
　前半は序盤から麻布大が両ボランチとMF森泰知(3年)を中心に細かくパスをつなぎサイド攻撃を展開するなど、ピッチを広く使ったサッカーでリズムを掴んだ。しかし、下がり気味に構える高川学園の堅い守備を崩しきることができず、なかなかフィニッシュまで至らない。
　一方、高川学園はゴール前・中盤の厳しいプレスでボールを奪い、速攻を仕掛ける展開が続いた。25分には、カウンターからパスを繋ぎ、高川学園MF籾山健(3年)がPAの外から強烈なミドルシュート。麻布大DFにあたり跳ね返った球をMF益田がすかさずシュートするも、ポスト上をすり抜け決定機を逃した。
　後半に入っても麻布大がボールをキープし優勢にゲームを進めるが、高川学園の分厚い守備の前にゴールを割ることができない時間帯が続いた。1分、麻布大MF平澤がGKが前に出ているのを見て、ゴール前35M付近からロングシュート。意表をついたシュートに会場がどよめくがGK山崎快明(2年)が好セーブを見せた。高川学園も4分、カウンターからFW小松大樹(3年)が負けずに強烈なロングシュートを打つがGK杉本悠(3年)の好セーブで阻まれた。12分には、PA前で高川学園MF野村がDF2人をかわしシュート。28分にはFW原田光(3年)がDFをステップでかわしシュートするも、またしても麻布大GK杉本の好守備に阻まれチャンスをものにすることができなかった。
　34分、麻布大に最大のチャンスが訪れる。高川学園GK山崎がPA外でこぼれ球を手でキャッチし、麻布大はゴール前絶好の位置でFKを得た。最後の得点チャンスとばかりに全員がゴール前に上がり、FKにDF岩谷慶直(3年)が頭で合わせるが惜しくもゴール左にそれ、得点に繋げることが出来ず0-0で試合終了。
　試合はPK戦に持ち込まれた。麻布大GK杉本が連続でシュートを止める活躍を見せ、4-2でPK戦を制した。麻布大渕野辺は全国大会初の1回戦突破を達成。30日の2回戦は作陽高校(岡山)との対戦が決定した。

<写真リンク>
高川1 2
淵野辺1 2


(取材・文　山口雄人)