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[高校総体]鹿島内定の大迫勇2発!鹿児島城西が逆転勝ち(羽黒vs鹿児島城西)

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[7.30 平成20年度全国高校総体サッカー競技2回戦 羽黒 2-3 鹿児島城西 レッズランドF1]

 全国高校総体サッカー競技は30日、2回戦16試合を行った。羽黒(山形)と鹿児島城西(鹿児島)の一戦は、鹿島アントラーズに入団内定しているU-19日本代表候補FW大迫勇也(3年)の2得点などで鹿児島城西が3-2で勝った。
 今年のJFAプリンスリーグ(U-18)九州で大分U-18を7-0で下すなど圧倒的な力で優勝している鹿児島城西は、今大会の優勝候補の一角だ。この日の布陣は大迫勇とFW野村章悟(3年)を2トップに配置する4-4-2。中盤の要・大迫希(3年)は左MFとして出場した。一方、4年ぶり出場の羽黒はブラジル人留学生のFWソウザ・パウロ(1年)を1トップに置く4-5-1の布陣を取った。
 試合は序盤から鹿児島城西が立て続けにビッグチャンスを作った。開始直後と3分に決定的な形で大迫勇にボールが入る。そして10分にはDF成元将平(3年)の右FKをファーサイドの野村が頭で折り返し、中央に詰めたMF河野圭亮(3年)が先制点を奪う。その後も2トップやワイドのMFが次々と羽黒DF陣を強襲。ドリブル、ワンツーなどでDFを崩すと、エース大迫勇の4本を筆頭に前半だけで12本のシュートを放って見せた。だが、シュートの正確性を欠くなど追加点を奪うことが出来ない。
 逆に34分、ほとんどの時間自陣での戦いを強いられていた羽黒が1チャンスをものにする。MF高橋直人(3年)からのラストパスを受けたMF今野智大(3年)が飛び出してきたGKより一瞬速く足を振り抜き同点ゴールを奪った。さらに後半3分には相手のミスを逃さず、MF鈴木雅大(3年)が右足で勝ち越しゴール。シュート3本で逆転に成功した。
 圧倒的に押し込みながらもリードを許した鹿児島城西だが、13分に右サイドの野村のクロスを大迫勇が頭で押し込み同点。さらに21分には大迫勇が相手GKとの1対1の場面を迎える。だが、この日「全然ダメだった」と振り返る大迫勇のシュートはGK菅原卓也(3年)がブロック。またMF安田啓優(3年)の右足シュートがクロスバーを叩くなど、ゴールを破ることができなかった。それでも32分、鹿児島城西はDF裏のスペースを突いた大迫勇がシュートを一度GKに止められながらも再び右足でゴールを奪い3-2。ひとりでシュート10本を放ったエースの意地の2発で勝利をもぎ取った。初戦、そして優勝候補に挙げられる緊張からか、動きが重かった鹿児島城西。粘る羽黒の前に爆発的な強さを発揮することはできなかった。試合後、小久保悟監督は「自分たちの本来のサッカーが出来なかった。悪いなりに勝てたことだけが良かった」と苦戦を振り返っていた。

<写真>鹿児島城西は後半32分、FW大迫勇(左)が決勝ゴール
(取材・文 吉田太郎)

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