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[高校総体]鹿島入団内定の大迫2戦連続2発!(鹿島学園vs鹿児島城西)

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[7.31 平成20年度全国高校総体サッカー競技3回戦 鹿島学園 1-4 鹿児島城西 埼玉スタジアム第4)

 全国高校総体は31日、3回戦8試合が行われ、8強が決まった。鹿児島県代表の鹿児島城西と茨城県代表の鹿島学園との一戦は、鹿児島城西がU-19日本代表候補FW大迫勇也(3年)の2得点の活躍などで4-1で勝った。
 2回戦で05年度のチャンピオン・青森山田(青森)を破り勝ち上がってきた鹿島学園、優勝候補の一角・鹿児島城西ともに4-4-2のシステム。高い攻撃力を有する両チームはともにスピーディーな攻撃から相手ゴールを襲いあった。先制したのは鹿児島城西。前半5分、右サイドをえぐったFW野村章悟(3年)の右クロスをニアサイドで大迫勇が合わせる。タイミングはややずれていたが、右足で合わせられたボールは右ポストを叩きゆっくりとゴールへ吸い込まれた。
 早い時間帯に先制された鹿島学園だったが、素早くボールを動かし反撃に転ずる。今大会2得点の右SB阿渡真也主将(3年)がMF小黒翔太(3年)とのコンビから右サイドを破り、17分にはPA手前で小黒、MF工藤由夢(3年)とボールを動かし、FW忍穂井大樹(3年)が決定的なシュートを放った。
 そして20分だ。忍穂井が中盤を鋭いドリブルで切り裂く。そしてパスを受けたFW三橋隼斗(2年)が反転から右足を振りぬくと豪快な一撃がゴール左隅へ突き刺さった。だが鹿児島城西はすぐさまセットプレーから突き放す。22分、DF松井駿佑(3年)の右CKをDF成元将平(3年)が頭で叩き込み、勝ち越した。
 それでも鹿島学園は敵陣のバイタルエリアに出来るスペースを上手く突き、スピードに乗ったアタッカーが次々とゴール前へ侵入。真っ向勝負で得点を奪いにいった。26にはショートパスをつないでPA付近まで近づき、最後は右サイドからドリブルで切れ込んだ阿渡が左足でゴールを狙うなど、同点の可能性を感じさせる攻撃を続けていった。
 ただ、今年のプリンスリーグ(U-18)九州を圧倒的な攻撃力で制している鹿児島城西の壁は厚かった。鹿児島城西は後半5分、MF大迫希(3年)の左FKを大迫勇が落とすと、最後は途中出場のMF横道岳(3年)が頭で押し込み2点差。そして直後の7分にはゴール正面やや左サイドで横道からのパスをうけた大迫勇が、振り向きざまに左足での強烈なシュートをゴール右隅へ突き刺した。観衆がどよめくほどの一撃で試合を決定付けた鹿児島城西は、その後も2年生MF平原慎也のクロスバー直撃のシュートなど攻撃力で押し切って4-1で快勝。試合後「鹿島が上手かった」と振り返った小久保悟監督だったが、「今日は各選手が頑張ってくれた。大迫(勇)はやっぱり仕事してくれる。マークは厳しかったけど」と内容の悪かった初戦に比べて向上したチームとエースの試合内容、結果に目を細めていた。
(取材・文 吉田太郎)

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