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[高校総体]市船橋がPK戦勝利!決勝は千葉決戦に!(市立船橋vs大津)

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[8.3 平成20年度全国高校総体サッカー競技準決勝 市立船橋 2-2(PK4-3) 大津 駒場]

 前年王者の市立船橋(千葉2)と初の決勝進出を目指す大津(熊本)が戦った全国高校総体準決勝第2試合は2-2で突入したPK戦の末、市船橋が4-3で勝利。2年連続の決勝進出を決めた。市船橋は明日4日に埼玉スタジアム2002で行われる決勝で流通経済大柏(千葉)と対戦。決勝は史上初めて千葉県勢同士で争われることになった。
 作陽(岡山)との準々決勝を会心の試合内容(4-0)で制した市船橋は準々決勝と同じ先発11人で4-4-2の布陣を組んだ。エースの中村充孝(3年)はFW野口翔太(3年)と2トップを組み、今大会3得点のMF笈川大樹(3年)はトップ下のポジションで先発した。一方、大津は準々決勝で出場停止だった守護神・江藤大輔(3年)が復帰。またU-16日本代表歴を持つMF松本大輝(2年)を先発から外して4-4-2のシステムを組んだ。今大会2得点のFW黒木一輝(3年)は体調不良が懸念されたFW西田直斗(3年)と2トップを組んで先発した。
 突破力のある左MF鈴木宏樹(2年)を中心にサイドから攻撃を仕掛ける市船橋に対し、大津は技術確かな2トップと中盤でやや高い位置取りをするMF谷口彰悟(2年)を中心に攻撃を展開していく。市船橋は前半4分に右サイドを破った中村のラストパスに鈴木が決定的な形で走りこむ。さらに14分には右クロスに走り込んだ野口がヘディングシュートを放った。ただ、先制したのは大津だった。17分、右SB森秀太(3年)の右クロスをファーサイドの谷口が落とし、ゴール前に飛び込んだ黒木が左足でゴールを破った。
 市船橋は21分に鈴木の左クロスを受けた中村がクロスバー直撃の強烈なシュートで相手ゴールを脅かす。ただ、この日の市船橋は連係ミスが目立ち、簡単にボールを失う場面が多く、守勢に回る場面が増えていった。大津はその隙をつき、ボールを動かしながら追加点を奪いにいった。25分には森から縦に入れられたパスを谷口が絶妙なヒールパス。走り込んだDF岩本栄一郎(3年)が左足を振りぬいた。
 なかなか追いつくことのできない市船橋だったがカウンターから同点ゴールを決める。32分、中盤左サイドでボールを奪うと、抜け出した鈴木のクロスボールを中村が技ありのトラップから左足で同点弾を決めた。1-1で突入した後半は市船橋が1分に、中村のヒールパスから野口が決定的な右足シュート。6分には大津の岩本の右足FKがゴールを捉えた。互いに激しくゴールを狙いあう展開。大津は19分に両サイドのMFをチェンジ。22分には松本もピッチへ送り出し1点を奪いに行く。対して市船橋はCBの青木將英(3年)を前線へ上げて勝ち越し点を狙った。
 互いが勝負を仕掛けた試合終盤に試合は二たび動く。24分には大津が途中出場のMF藤崎裕太(2年)の突破から黒木がこの日2点目のゴール。対して市船橋は29分に右CKを途中出場のMF望月陽介(2年)がニアサイドで合わせ試合を振り出しに戻した。
 結局試合は2-2のまま終了し、PK戦で決着。先行・大津の3人目のキックを後半終了間際から“PK要員”として投入されていた市船橋GK有富大起(2年)がストップ。4人連続で成功した市船橋に対し、大津は5人目のキッカーのシュートも枠を越え、市船橋が4-3で勝利した。

<写真>PK戦勝利の立役者・GK有富(中央)に市立船橋イレブンが駆け寄る
(取材・文 吉田太郎)

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