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[MOM4354]大分U-18FW大堀葵宙(3年)_全国の舞台でチーム救う2ゴール!! “難しい時期”を乗り越え、広がった歓喜の輪

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2ゴールを奪った大分トリニータU-18のFW大堀葵宙(3年=18番)が仲間から祝福を受ける

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.23 クラブユース選手権(U-18)GL第1節 大分U-18 2-0 横浜FCユース コーエィ前橋フットボールセンターD]

 まさにヒーローだった。後半20分から投入され、同32分と同34分に均衡した試合を突き崩す2ゴール。大分トリニータU-18のFW大堀葵宙(3年)が第47回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の初戦で、チームに白星をもたらした。

 まずは後半32分、ボール奪取から始まったショートカウンターに鋭く反応。スペースへ素早く走り出すと、チームの大黒柱であるFW木許太賀(3年)から「絶対に出てくると思った」(大堀)というイメージ通りのラストパスを受け取り、ワンタッチで巧みにゴールへと流し込んでみせた。

「後藤(雅人)が頑張って守備で奪ってくれて、木許がパスをくれたおかげのゴール。シュートは迷わず打てて良かった」(大堀)

 直後にチームメイトも含めて喜び爆発となったが、単に全国大会のゴールだったからというだけではない。大堀にとっては「Aチームで今季初めて決められた」ゴールという意味もあった。

「去年、剥離骨折をしてしまって、その後も仙腸関節に細菌が入ってしまって入院することになったり、去年の終わりくらいから6月に戻ってくるまで半年くらいプレーできなかった」(大堀)

 難しい時期も過ごし、最初は感覚も戻らず、痛みが出ることもあって本来のパフォーマンスを取り戻すのに苦労したと言うが、腐ることなく努力した成果は、この全国舞台でしっかりと現れることとなった。

 FWとしての“らしさ”は後半34分の2点目にも出ていた。「とにかくどんどん打っていこうと思って試合に入っていた」と言うとおり、距離があっても迷わずシュートを選択してゴールネットを揺らした。

 ただ、闇雲に打ったわけではなく、「相手のGKの位置が少し左にずれていた」という判断もあってのプレー選択だった。これは「日本代表FWの上田綺世選手は遠い距離からでも凄いシュートを決めるのを観て憧れていた」と培ってきたイメージ通りの一発でもあった。

(取材・文 川端暁彦)

●【特設】第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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