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来日会見に臨んだベニテス監督「目の前のトロフィーを取りに行く」

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 チェルシーは10日、神奈川県内で来日会見を行いラフェル・ベニテス監督とGKペトル・チェフが出席した。クラブ史上初めてとなるクラブW杯に挑むチェルシーを率いるベニテス監督は「オハヨウゴザイマスで合っていますか?」と日本語で挨拶をし、「すごく大きなトーナメントに参加できて、うれしく思います。ベストを尽くしいい結果を出したいと思っていますし、この経験は今後にも生きると思うので、しっかりとこのチャンスを生かしたいと思います」と語った。

 ベニテスにとっては、今回が3度目のクラブW杯となる。リバプール時代には就任1年目の04-05シーズンにUEFAチャンピオンズリーグを制し、FIFAクラブW杯2006に出場した。そのときは決勝でサンパウロ(ブラジル)に0-1で敗れて準優勝に終わったが、2010年大会ではインテルを率い、決勝でマゼンベに3-0と完勝し、クラブW杯のタイトルを手にしている。

 この大会を勝ち抜く秘訣を問われたベニテスは、「 (GKの)チェフが忙しくならないことが秘訣だと思う」と話し、大会への意気込みについて「クラブの全員が私と同じ考えでしょう。それは、目の前にトロフィーを取るチャンスがあれば、取りに行くという考えです。勝つために試合をするわけですからね。欧州CLに敗退したことは関係ありません。キャピタルワン杯であっても、どの大会でも、目の前にチャンスがあれば勝ちに行きます」と、タイトルに全力を尽くすことを誓った。

 また、チェルシーに加入して以来、不振が続いていたFWフェルナンド・トーレスが、5日に行われたUEFAチャンピオンズリーグのノアシェラン戦(6-1)、8日のサンダーランド戦(3-1)の2試合連続で2得点を挙げた。ストライカーの復調に、ベニテス監督がどのような影響を与えたかを問われると「チームメイトが好調をもたらしている」と、語った。

「選手にアドバイスをして、ピッチでプレーできるようにすることはできます。しかし、私がもっとも大切だと考えていることは、チームメイト同士の関わりです。フェルナンドは良い状態にあり、良いポジションにいます。同時にチームも多くのチャンスをつくれるようになっており、そこにフェルナンドが絡むことができている。チームの中で個人がうまく動いているのです。私も監督としてコミュニケーションをとっていますが、選手の好調は、チームメイトがもたらしていると考えています」

 監督就任直後は結果が出ず、解任も心配された。だが、ベニテス監督は「世界的に景気が良くないから、誰もがプレッシャーを感じている。私に特別なプレッシャーが掛かっているとは思わない」と、不安を一蹴した。まだ、チェルシーのファンからは完全に認めてられていないが、初のクラブ世界一のタイトルをもたらすことで、クラブの歴史に名を刻みたいところだ。

(取材・文 河合拓)

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