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[大学選手権]早稲田大が5年ぶりの栄冠、清武弟擁する福岡大に完勝

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[1.6 大学選手権決勝 早稲田大3-1福岡大 国立]

 第61回全国大学サッカー選手権は6日、国立競技場で決勝を行った。5年ぶり12回目の優勝を目指す早稲田大(関東3)と初優勝を目指す福岡大(九州1)が激突。前半2分にFW白井豪(4年=三鷹高)の4試合連続先制弾で先制した早稲田大は同40分にもオウンゴールで加点。前半終了間際にPKで1点を返されたが、後半31分にFW富山貴光(4年=矢板中央高)に決定的な3点目を奪った。3-1で勝利した早稲田大が、07年度の第56回大会以来の“冬の王者”に返り咲いた。

 試合はいきなり動いた。前半2分、早稲田大学は中央突破から左に展開すると、オーバーラップしたDF三竿雄斗(3年=東京Vユース)が中央に折り返す。MF田村友(2年=九州国際大付高)に当たってゴール前にこぼれると、右サイドから走りこんだ白井が豪快にゴールネットを揺らした。白井は1回戦からすべての試合で先制弾を記録するという好調ぶり。早稲田があっさり先制に成功した。

 追加点も早稲田に入る。前半40分、高い位置でボールを奪った早稲田は富山が左サイドのMF島田譲(4年=鹿島ユース)にパス。島田はニアに素早くボールを入れると、クリアに行ったDF牟田雄祐(4年=筑陽学園高)に足に当たって、ゴールネットに吸い込まれた。

 思わぬ形で2点のビハインドを背負うこととなった福岡大。だが前半終了間際に意地を見せる。FW岸田和人(4年=大分U-18)がDF三竿雄斗(3年=東京Vユース)に倒されPKを獲得。岸田和がPKキッカーを務めると、準決勝の阪南大戦同様、チップキックでゴールネットを揺らし、1点差で前半を折り返した。

 後半に入ると、福岡大が先に動く。左MF平田拳一朗(3年=高川学園高)に代えて、186cmのFW山崎凌吾(2年=玉野光南高)を投入。山崎、岸田和の2トップ、トップ下のMF清武功暉(4年=大分ユース)を左MFに配し、さらに高さで勝負に出た。

 だが試合はこう着してしまう。後半16分の福岡大のFKの場面。清武が直接狙うがクロスバーを弾き、こぼれ球にも詰め切れない。同20分には左サイドをオーバーラップしたDF弓崎恭平(2年=東海大五高)が左足から強烈なシュートを放つが、右に外れる。さらに後半25分には弓崎のクロスをフリーで走りこんだ清武が頭で合わすが、シュートはGKの正面を突いた。

 すると焦りが見え出した福岡大にミスが出る。後半31分、自陣でクリアに行ったDF岸田翔平(4年=大分ユース)がキックミス。後ろにそらしてしまうと走りこんだ富山が豪快に左足を振り抜いた。決定機を確実にものにするエースのゴールで、早稲田大が勝利を決定づけた。
 
 試合はこのまま3-1の早稲田大リードで進む。紺碧の空が国立に鳴り響く中、試合終了のときを迎えた。

(取材・文 児玉幸洋)

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