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失意の準V…MVP受賞のメッシ「小さな意味しかない」

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[7.13 ブラジルW杯決勝 ドイツ1-0(延長)アルゼンチン リオデジャネイロ]

 スタンドの表彰台に上っても笑顔はなかった。大会最優秀選手(MVP)に贈られる「ゴールデンボール賞」を受賞したアルゼンチンFWリオネル・メッシは「ゴールデンボール賞は僕にとってほんの小さな意味しかない。W杯のトロフィーを掲げ、アルゼンチンに持って帰ることしか考えていなかったんだ」と、悔しさを隠さなかった。

 28年ぶりの世界一は手の届くところにあった。グループリーグで3戦連発の4ゴールを記録し、チームを牽引してきた背番号10は常に厳しいマークに遭った。それでも、ひとたびボールを持てば、相手の脅威になり続けた。後半2分、MFルーカス・ビリアのスルーパスに抜け出し、GKと1対1を迎えた。しかし、左足のシュートはわずかにゴール右へ。絶好機を生かせなかった。

「マラドーナの大会」と言われた1986年のメキシコ大会以来となるW杯制覇はならなかった。4年連続でバロンドールを受賞するなど数々の栄冠を勝ち取ってきたメッシにとって、唯一、欠けているW杯のタイトル。それを手にし、マラドーナに肩を並べることはできなかった。

「僕たちは顔を上げないといけない。でも、僕のキャリアの中で最もつらいときであることは間違いない」。そううなだれたアルゼンチンのキャプテンは2018年のロシアW杯について聞かれ、「2018年にどうなっているかは分からない。僕たちは今日の結果を悲しんでいる。今は他のことは何も考えられない」と話すのが精一杯だった。

(取材・文 西山紘平)

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