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浦和DF森脇が感謝した那須の言葉「モリ、バッファローになるなよ」

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[5.23 ファーストステージ第13節 浦和 2-1 鹿島 埼玉]

 オウンゴールで先制点を献上した。スコアレスで迎えた後半22分、MF柴崎岳が放り込んだロングボールに反応した浦和レッズDF森脇良太はヘディングでクリアを試みたが、ボールは無常にもゴールマウスに吸い込まれてしまった。

「僕自身はGK(西川周作)に返したつもりもないですし、コミュニケーション不足というわけではありません。ジネイ選手に体をぶつけてクリアしようと思いましたが、ああいうところにボールが飛んでしまったので…」。自身のオウンゴールで先制を許してしまう。当然森脇の心には、「絶対に取り返してやろう」という気持ちが芽生えた。しかし、ここでDF那須大亮から掛けられた言葉で冷静さを取り戻すことになる。

「何が何でも取り返してやろうと思ったときに、大ちゃん(那須)が『モリ、あんまりバッファローになり過ぎるな。お前の性格的に絶対に取り返してやろうという気持ちになるのは分かるけど、ここは落ち着いていこう』と声を掛けてくれたんです。それで落ち着くことができました」

 そして迎えた後半38分。中盤でボールを奪い取った森脇は前線へとドリブルで駆け上がる。左サイドからゴール前に走り込むMF関根貴大へ鮮やかなスルーパスを通すと、関根が豪快にゴールに叩き込んで決勝点が生まれた。

「自分がバッファローになっていたらエゴが出て、シュートまで行っていたかもしれません。そう考えると、大ちゃんの判断は的確でしたね」。決勝点をアシストした男は、自分のことを理解してくれているチームメイトへの感謝を示した。

(取材・文 折戸岳彦)
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