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[MOM1393]大阪桐蔭MF清水大輝(3年)_強豪の柱、鹿島入りしたMF久保田以上の「8番」へ

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.6 全国高校総体大阪府予選決勝L第2節 履正社高 1-3 大阪桐蔭高 J-GREEN堺]

 鹿島アントラーズ入りしたMF久保田和音が昨年背負っていた背番号8を受け継ぐMF清水大輝(3年)が関西屈指の強豪・大阪桐蔭高の軸となるプレー、リーダーシップを発揮している。永野悦次郎監督が「清水がFWになって近大付には勝ったし、東海大仰星高戦なんかは中盤であの子がああだこうだ言いながら戦術を見出していくという意識でやってくれて安定しました。周りの選手も彼のリーダーシップに対してひとつになれるというものを持っている」と評する8番。FWが本職だが、この日はボランチとして履正社高の前に立ちはだかり、そのコンタクトの強さで潰し役を貫徹した。また2-0の後半7分には「(上手くチームメートがボールをGKから)隠してくれていたので、枠入れたら入ると思っていた」と右足FKをゴール右隅へ見事にねじ込んだ。

「相手の方が個人技とか上だと分かっていた。個人では危ないシーンが何回かあったけれど、チーム力で、みんなで助けあって最後身体張ったりすることができていた」と振り返る履正社戦。個人としても「FWやったら見えるところが狭い。ボランチでは声でカバーしないといけないし、プレーで表現しました。潰すというのは自分の得意なところでもある。それを徹底してチームに貢献できたらいいと思っていた。攻撃はできなかったけれど守備では少し貢献できたと思います」とチームの勝利に貢献できたことを喜んだ。

 永野監督からチームの軸としての役割を伝えられており、自身もそれに応えようと意識している。自分からチームに積極的に発信して伝え、ピッチの中でも戦う姿勢を見せてチームをひとつの方向に持って行こうとしている。決勝リーグ初戦の桃山学院高戦ではチームのメンタル面での弱さを露呈してしまったが、この日はチームが一体となっていた。そしてプレミアリーグ勢の履正社を撃破。「みんなの気合の入り方とか前に比べたら全然違う。明日もあるので今以上のことを徹底してやっていく」

 大阪桐蔭にとって8番は重要な番号。昨年はエースの久保田が背負い、総体予選で優勝を果たしている。清水は「応えられるようにしないといけない。久保田さんみたいにチームのためにプレーできていなかったり、上手さはまだまだ自分の方が下。卒業するときには『いい8番やったな』と言えるように。久保田さんよりも『良かった』と言えるような選手になりたい」。7日は全国出場を懸けた関大北陽高戦。ゴールへの強いこだわりも持つ清水が、チームに活力を加え、チームを全国へ導くプレーをする。
 
(取材・文 吉田太郎)
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