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[MOM1389]大津MF原岡翼(3年)_ネイマール憧れるMFが得点量産中、熊本決勝でも2発!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.2 全国高校総体熊本県予選決勝 大津高 3-1 熊本国府高 水前寺競技場]

 ともにU-18日本代表に選出されているCB野田裕喜主将、FW一美和成というビッグネーム2人が際立つが、今年の大津高には他にも彼らに負けないようなタレントたちがいる。この日の主役は左MF原岡翼(3年)だった。

「目指している選手はネイマール」と言い切る原岡はドリブルからのシュートや局面を打開するテクニックが武器のサイドアタッカー。加えて注目はその得点力の高さだ。プリンスリーグ九州では第7節までに9ゴールをたたき出して一美と1点差の得点ランキング2位。そしてこの日はいずれもセットプレーから2ゴールを奪ってチームを全国へ導いた。

 まずは前半27分、左サイドからのFKをMF河原創が右足で入れると、「あの形は練習からずっとやっていたので。(一美)和成が潰れて、自分が決めるっていう形。(河原)創が本当にいいボールを蹴ってくれたので自分は流し込むだけでした」と頭で先制ゴールを流し込む。さらに前半アディショナルタイムにも再び河原の左FKから一美がニアサイドで潰れ役になると、後方からフリーで飛び込んだ原岡が右足で2点目のゴールを決めた。

 後半には緩急をつけたドリブルでDFをかわしてから決定的なシュートも。ハットトリックを達成することはできなかったが、今大会は計7得点を奪って優勝に貢献した。決勝で2得点を奪ったが、大事な場面で決める勝負強さがついてきていることを本人も実感しているという。「本当に自主練とかだったり、人よりも何倍も練習している自信があるので、それがつながっているんじゃないかと思います。自主練の質だったり、試合に近いものにしている。チーム練習もそうなんですけど、個人でどこまで伸ばせるかが大事だと思っている。どんな時でもチームを救える、仲間のために点数をとれる選手に。自分もプロを目指しているんでここで止まるんじゃなくて全国でも名が知れるようにもっともっと点を取っていきたい」。

 地元・福岡から熊本の大津へ送り出してくれている家族のためにも自分が得点して、チームを勝たせて、そしてプロになることを意識している。その思いは昨年、全国総体直前にメンバーから外れたことでより強くなった。「直前でメンバー落ちて本当に悔しかったので、そこから自分は負けられないと、親のためにも、チームのためにも、もっと頑張らないといけないなと自覚が芽生えた」。今大会で感じた課題は体力面の向上。守りに重きを置いた相手の守備を破る術もより高めないといけない。そのために「まだ全然。満足すると終わりなので」というMFは努力して全国大会を迎える。

「インターハイは得点王目指していく。ネイマールのようなテクニックだったり、ドリブルからのシュート。自分の武器をとにかく見てもらいたいです」。野田や一美がチームメートにいることで、毎試合のようにJクラブのスカウト陣が大津の試合に訪れている。その中で背番号11が周囲を驚かせるような活躍を見せてチームを日本一へと導く。

(取材・文 吉田太郎)
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