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[MOM361]関西学院大MF出岡大輝(3年)_G大阪ユースの元エースが万能MFに

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.10 大学選手権2回戦 札幌大2-3関西学院大 夢の島]

 悔しさを晴らす2発発進だ。昨年度の関西学院大でもレギュラーとして活躍していたMF出岡大輝(3年=G大阪ユース)だが、インカレ直前の練習中に負傷。決勝戦でようやくベンチ入りまでこぎつけたが、全試合を棒に振るアクシデントに見舞われていた。

 迎えたリベンジを期す今大会の初戦。前半4分にMF森俊介(3年=東山高)のクロスに飛び込み、同級生ホットラインを開通させると、同点とされて迎えた同18分にはFW呉屋大翔(4年=流通経済大付柏高)のシュートのこぼれ球を押し込み、再び勝ち越し弾を奪う。「怪しかったんで押し込みました。呉屋くんは越えてるって言ってましたけどね」。公式記録でも出岡のゴールと認められたことを知ると、「これはデカい!」と満面の笑みを浮かべた。

 出岡はガンバ大阪の下部組織出身。G大阪ユースでは3年時に戦ったプリンスリーグ関西1部で19得点を挙げて得点王を獲得。チームを関西王者に導き、自身も大会MVPを獲得した。同年のJユースカップでは決勝で札幌U-18に敗れたものの、関西ユースサッカー界では名の知れた存在だった。

 しかし、前年のDF西野貴治、1学年下ではDF内田裕斗、MF小川直毅がトップ昇格を果たしたが、出岡らの世代は一人も上がることが出来ず、“谷間の世代”と呼ばれてしまった。出岡自身も悔しい気持ちでいっぱいだったが、ユースの監督の勧めもあって、大学進学を決意。大学を選ぶ際、関西大も候補に入っていたが、「関大はユースの時に対戦していて、選手層が厚かった。絶対出れへんなと思って、関学にしました」。

 出岡の希望通り、関学大進学後は1年生からベンチ入りを果たすことになる。しかし、2年生になった時にボランチ転向を言い渡される。理由は「ボールが蹴れることと、セカンドボールを拾えること」だったが、ストライカーとしての本能が衰えず、「点取りたい欲が…。フラ~っと前に行ってまうんです」。

 ただその経験は出岡を万能MFへと成長させた。3年時になると、一列上がったトップ下に定着。呉屋、FW小林成豪(4年=神戸ユース)といった前線のタレントと競り合うほどの攻撃力はもちろん、献身的な守備は間違いなくボランチを経験したことで生かされている。

「やっぱりすごい。ゴールに向かう姿勢はお手本。僕もそれくらいどん欲に目指さないとなと。本当にお手本にしたい選手です」

 眼差しを向ける大エース呉屋は一足先に出岡の夢であるG大阪への入団を決めた。「G大阪に出戻りできるのが一番ですが、まだまだ頑張って評価してもらえるようにならないと。呉屋くんが目立つなかで、自分も食いついていかないと見てもらえないので、意識してやっていきます」。出岡の本能を刺激する存在。憧れの存在が、G大阪ユースの元エースを更なる高みへと導く。

(取材・文 児玉幸洋)
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