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「本当にラッキーでした…」エース家長が値千金の決勝弾! ホーム大宮が初の4強入りに王手

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[8.31 ルヴァン杯準々決勝第1戦 大宮2-1横浜FM NACK]

 ルヴァン杯は31日、準々決勝第1戦を行った。A組2位で突破した大宮アルディージャはホームで、B組首位通過の横浜F・マリノスが対戦。同点で迎えた後半42分にエースFW家長昭博が決勝点を決め、2-1で大宮が先勝した。運命の第2戦は9月4日にニッパツ三ツ沢球技場で行われる。

 今季リーグ戦では2分とお互いに勝負をつけたい一戦。大宮は27日のJ1第2ステージ第10節・甲府戦(2-2)から、DF菊地光将とDF河本裕之、MF江坂任を除くスタメン8選手を変更した。逆に横浜FMは鹿島戦(2-2)から2選手を代え、MFマルティノスとMF前田直輝が先発出場した。

 試合は序盤からホーム大宮がいい距離間でパスを回し、主導権を握る。すると、前半23分にスコアを動かす。最終ラインでのパス回しからMF大山啓輔が前線にロングフィード。中央から左に流れた家長が、自ら作ったスペースにヘッドで落とし、MFマテウスがこれを受ける。マテウスが巧みなボールコントロールでMF喜田拓也の股を抜き、そのまま素早く左足一閃。ゴール左隅に巻いたシュートが突き刺さり、大宮が先手を取った。

 押し込まれる時間が続く横浜FMは、GK榎本哲也の好セーブ、DF中澤佑二の体を張った守備で大宮の攻撃を凌いでいたが、前半30分にアクシデント発生。DFファビオが負傷によりプレー続行不可能となり、DF栗原勇蔵との交代を余儀なくされた。なかなかボールを奪えない横浜FMは、MF齋藤学が得意のドリブルで攻め上がるなどサイドから攻撃を仕掛けるも単発に終わってしまい、前半は決定的なシーンを作ることはできなかった。

 1点を追う横浜FMは後半立ち上がりから積極的に攻め込むも大宮の守備は簡単に崩れない。大宮は同10分、味方とのワンツーで右サイドを抜け出したマテウスがPA右に侵入し、ふわっとしたボールを中央に送る。これをDF大屋翼がダイレクトで合わせるもGK榎本のファインセーブに阻まれる。同18分にも江坂がワンタッチで落としたボールをマテウスが受け、鋭いミドルシュートを放つもGK正面に飛んでしまった。

 両サイドバックが高い位置に陣取り、得点への高い意欲を示す横浜FM。後半25分に、大宮DF渡部大輔のアーリークロスからフリーで江坂にヘディングシュートを打たれたが、再びGK榎本がビッグセーブ。ピンチを免れると同26分だった。齋藤のパスをPA手前で受けたマルティノスが右サイドをオーバーラップした右SB小林祐三に送る。小林がダイレクトでシュート性のクロスを送ると、ファーサイドに走り込んだ左SB金井貢史が右足ボレーを叩き込み、同点。貴重なアウェーゴールを得た。

 同点とされた大宮は後半32分にMF泉澤仁、同39分にFWドラガン・ムルジャを投入し、さらに攻勢を強める。すると、同42分、左サイドの高い位置で大山がボールを奪うと、すぐさま縦に出す。PA左角でこれを受けた家長が、クロスを上げると見せかけて左足シュート。これがゴールネットに突き刺さり、2-1。大宮が2005年以来、11年ぶりの準々決勝(相手は横浜FM)の舞台で初の準決勝進出に王手をかけた。

 決勝点を挙げた家長は試合後のインタビューで、「後半は押し込まれる時間帯が続き、苦しいかった。追いつかれてもみんな下を向いていなかった」と試合を振り返り、得点シーンについては、「泥臭くチームメイトがボールを奪ってくれたので、思い切って打った。ラッキーで入りました。本当にラッキーでした」と語った。


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