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自らのキャプテン像をいく川崎F小林悠「FWとして点を取ることが僕の仕事」

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キャリアハイとなる17得点を挙げて、得点ランキング2位につけるFW小林悠

[10.14 J1第29節 川崎F3-2仙台 等々力]

 優勝するためにはひとつも落とせない川崎フロンターレにとって試練の前半となった。42分にMF家長昭博が2度目の警告を受けて退場に。さらにアディショナルタイム4分にはベガルタ仙台のMF野津田岳人に先制点を許してしまう。「こういう試合を勝つチームがタイトルを取るチームだ」とハーフタイムに鬼木達監督から檄を飛ばされた川崎Fイレブンは、数的不利ながらも4-3-2の攻撃的な布陣で同点、逆転を目指した。

 しかし、FW石原直樹のヘディング弾でリードを2点に広げられてしまい、さらに中央を固めた仙台を攻めあぐねる展開になったが、エウシーニョのミドルシュートでゴールをこじ開けた。川崎FキャプテンのFW小林悠は「エウソン(エウシーニョ)がチームを蘇らせてくれたというか、等々力の雰囲気を変えてくれた」と賞賛。その1分後には「こういうときに決めるのは自分だと強く思っていた」という小林の想いが結実する。エウシーニョと同じような位置から、同じ左足で放たれたミドルシュートは、またもゴールネットを揺らす。同点の2分後には、再び小林のミドルシュートが決まり勝敗は決した。

「後半うまく取り返せたことよりも、前半の戦いを見つめ直さなければ、これから先厳しくなる。後半の結果は素晴らしかったし、勝ったことは素晴らしかったですけど、そこに至るまでのところを見直さなければいけない」。内容に不満を募らせる小林は、自身の出来にも厳しい評価をくだす。「点は取れましたけど、ほかのプレーで満足できていません」。

 この日の2得点で昨季の15ゴールを更新する17ゴールをマーク。今季からキャプテンも任されているストライカーは、名実ともにチームの顔と呼べる存在になっているが、シーズン序盤は葛藤があったという。「キャプテンだからもっと守備をしなかきゃとか、周りに気を使わなきゃとかばかり考えていて、自分のゴールが延ばせない、チームが勝てない、というのが続いていた」。そんなおり、ある取材がきっかけで小林の想いに変化がおとずれた。「(FWは)要求しなきゃいけないし、パス出さなかったら『出せよ』って切れなきゃいけないときもある、だからFWでキャプテンをやるのって難しいと話したら、(インタビュワーに)『もっと自分が自分がっていうキャプテンのFWがいてもいいんじゃない』っていう話をされて、そうだなって(笑)。単純ですけど、そこから一気に考えを変えて、それが結果につながっている」。現在は「FWとして点を取ることがいまの僕のキャプテンの仕事」だという想いになった。

 先代のキャプテンであり、現在は副キャプテンを務めるMF中村憲剛も「FWはゴールをして引っ張るっていうほうに針が振れている。悠はとにかく点を取って進んでいく、それにみんなが着いていくっていういい流れができている」と信頼を寄せる。「試合を通してよくなくても点を取るのがFWだと思うので、そこに残りのシーズンはこだわっていきたい」。川崎Fの11番は、自らのゴールでチームを勝利へと導いていくつもりだ。

(取材・文 奥山典幸)

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