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関東勢連破や!貫禄「レオ」弾には劇的「レオ」弾!!関大がPK戦で順大撃破、7年ぶり4強へ

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関西大が順天堂大をPK戦までもつれた死闘の末に下した

[12.18 大学選手権準々決勝 順天堂大2-2(PK6-7)関西大 浦安]

 第66回全日本大学サッカー選手権(インカレ)の準々決勝が18日に行われた。浦安市運動公園陸上競技場では関西大(関西4)が2-2から突入したPK戦を7-6で制して、順天堂大(関東2)を下した。関大のベスト4は、優勝した第59回大会以来で7年ぶり。21日の準決勝はNACK5スタジアム大宮で法政大(関東5)と対戦する。

 関西大が2回戦の明治大戦に続く関東勢連破を決めた。選手、ベンチ、そして叱咤激励を続けた応援団を含めた一体感の勝利。前田雅文監督も「すべていい言葉ではなく、大阪っぽいなということもあるかもしなれいけど、後押ししてくれる雰囲気が関大サッカー部にはある。エネルギーがある。たくさんの部員がいて練習の効率は悪いかもしれないですけど、こうなったときは強いのかなと思います」と興奮気味に勝利を喜んだ。

 両エースの「レオ」の存在が注目点のひとつだった。故障明けの関大主将FW竹下玲王(4年=磐田U-18)、そして順天堂大FW旗手怜央(2年=静岡学園高)はM-150杯に出場したU-20日本代表から復帰、17日朝にタイから帰国したばかりとあって、ともにベンチからのスタートになっていた。

 前半は順大がペースを握った。前半8分には早くもスコアを動かす。カウンターからMF杉田真彦(4年=静岡西高)がドリブルで持ち込んで右に展開。旗手に代わって先発していたMF貫場貴之(4年=富山一高)にボールが渡ると、コントロールから右足でゴール左に蹴り込み、幸先よく先制した。

 その後も順大はチャンスを作り続ける。ただ前半14分のMF米田隼也(4年=静岡学園高)の左足シュートはサイドネット。直後のMF石上輝(3年=堀越高)のミドルはGK白澤慶志郎(4年=関西大一高)の正面に飛んでしまうなど、突き放すことが出来ない。主将DF坂圭祐(4年=四日市中央工高)も「自分たちがボールを回せていたので決めたかった」と悔む時間帯になってしまった。

 そしてスーパーゴールが関大に生まれることになる。前半37分、ゴール前約35mの位置でボールを持ったFW加賀山泰毅(3年=JFAアカデミー福島)が右足を振り抜く。坂は「ミスキックが入った感じ」と振り返ったが、加賀山はしっかり狙って蹴ったことを強調。「GKが前に出ているのも分かっていた」。関大にとっては前半唯一のシュートが得点に繋がった。

 スコアはタイながら、内容は一方的だった前半を終えた両チーム。最初に動いたのはやはり関大だった。後半が始まると同時に竹下を投入。前田監督は「パスワークに付いていけていなくて、ボールを奪った瞬間にボールを奪われたりしていた」と前線でタメが作れる竹下を早めに投入したと意図を説明。ただ順大も後半13分に負けじと旗手をピッチに送り込み、勝負に出た。

 しかし試合はこう着。前半はチャンスを量産していた順大も、シュートまで持ち込めなくなる。順大は後半22分にFW浮田健誠(2年=柏U-18)に代えてFW松島奨真(4年=桐生一高)を投入するなどしてリズムに変化を求めたが、一向に試合のペースは上がらない。前半40分にはMF名古新太郎(3年=静岡学園高)のスルーパスに米田が反応したが、シュートは枠右に外れていった。

 試合は90分で決着が付かず延長戦に突入。ここから両エース「レオ」が魅せることになる。まずは旗手。延長前半5分、DF三国スティビアエブス(1年=青森山田高)が右サイドから上げたクロスがファーサイドに詰めたFW松島奨真(4年=桐生一高)に届く。「シュートかパスか分からないボール」だったが、折り返しがゴール前に詰めていた旗手の足もとに。旗手は冷静に右足で蹴り込んで、勝ち越し弾を奪った。

 しかし関大はここで諦めなかった。延長後半もアディショナルタイムに突入。直前のDF羽田健人(2年=金光大阪高)のヘッドはGK佐藤久弥(1年=東京Vユース)に防がれたが、直後のプレー、MF塩谷仁(3年=磐田U-18)の浮き球をFW村中耀一(4年=関西大北陽高)が頭でつなぐと、竹下が左足で押し込み、奇跡的な時間帯に試合を振り出しに戻した。

 そのままPK戦に突入。勢いは関大かと思われたが、先攻の関大は2人目で蹴ったDF鯉沼晃(4年=大宮ユース)が左ポストに当ててしまう。しかしここでGK白澤慶志郎(4年=関西大一高)がヒーローになる。順大3人目の松島のシュートを右に飛んでストップすると、サドンデス8人目で蹴った名古のシュートも右に飛んで勝負を決めるPKストップ。止めた瞬間、白澤は応援団の陣取るスタンド方向に一目散で走っていって、歓喜の輪の中に飛び込んだ。

 “レオ対決”は互いに1点ずつを取り合った。しかしチームとしては関大に軍配が上がった。“レオ対決”の意識はなかったという竹下だが、「良い選手だし、警戒していた」と、得点を許した以外の場面では旗手にほとんど仕事をさせなかったことが勝利に繋がったと喜ぶ。

 中2日で迎える準決勝の相手は法政大に決まった。「正直何の準備もしていない。どこが上がってくるか分からなかったので、何の準備もしていない」と話した前田監督だが、「しっかり準備して、出来る限りのことをやりたい」と関東勢3連破へ意気込む。主将竹下もコンディションに問題がないことを強調すると、「監督の考え次第」と話すも先発出場へ意欲を見せた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第66回全日本大学選手権(インカレ)特集

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