[3.2 J1第2節 柏2-0横浜FM 三協F柏]

　公式戦5試合目にして初先発。今季、アルビレックス新潟から柏レイソルへと移籍してきたMF小泉慶が、見事起用に応えた。

　この日、小泉は3ボランチの右で先発。これまでと異なる布陣を敷いたのは、横浜FMへの対抗策だった。「両サイドバックが中に絞ってくる形だったので、自分と(キム・)ボギョンのところでうまくはめられればよかったけど、なかなかはまらなくて手こずる場面あった」。前半は横浜FMにボールを握られ、ガマンの時間が続いた。それでも「失点しなかったのが今日のポイント」と小泉が言うように、前半をゼロで耐えた。

　後半開始からエンジンをかけ直した柏は、4分でゴールを陥れる。敵陣右サイドでFW伊東純也がFWユン・イルロクからボールを奪いとると、ボールはDF小池龍太を経由して小泉へ。ドリブルで中央へ上がりながら、FWクリスティアーノとのワンツーで中央に入った小泉は、DF中澤佑二をかわしてペナルティエリアに進入。DFミロシュ・デゲネクはクリアしようとスライディングしたが、小泉に当たったボールはゴールネットを揺らし、柏に移籍後初ゴールを奪った。

　90分間フル出場し攻守にわたって勝利に貢献した小泉。その背番号8に力を与えたのは、ある選手たちの存在だという。「ハジくん(細貝萌)が自分に声かけてくれたり、アドバイスを出してくれて。途中で入ったタニくん(大谷秀和)も。2人に感謝したいです」と、この日のヒーローは、2人のベテランへの思いを語った。

　小泉の決勝点で、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)から続いた未勝利は3で止まった。「まだ始まったばかりですし、リーグもACLも続くので、これからの試合で結果を出すために、しっかり練習していきたいです」。連戦が続く柏は、中3日でACL・傑志(香港)戦を迎える。

(取材・文　奥山典幸)

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