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チーム最少165センチ…U-21代表MF渡辺皓太が“生き残る道”

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U-21日本代表MF松本皓太(東京V)

 アジア大会を戦うU-21日本代表メンバー20人の中で、身長が160センチ台の選手は2人。167センチのMF三好康児(札幌)が、その1人。そしてチーム最少となるのが、165センチのMF渡辺皓太(東京V)だ。

 初戦ネパール戦で先発出場した渡辺は、先制点の起点となるだけでなく、ボールに絡んで攻撃にリズムをもたらした。十分な存在感を示したものの、「一戦目の相手ならできないと」と決して満足しておらず、それ以上に第3戦ベトナム戦の反省ばかりが口を突いた。

 ネパール戦同様にボランチの位置に入ったものの、相手のハイプレスに苦しんで、なかなかボールを呼び込めず。前を向いてボールを持つ回数も限られ、不完全燃焼のまま前半を終えた。3-4-2-1-から4-2-3-1にシステム変更して臨んだ後半こそ、「相手のシステムとの兼ね合いで浮いた感じがあった」とボールに絡み、シンプルにさばいて攻撃を活性化させたが、頭に残ったのは前半のプレーだけだった。

「ベトナム戦のパフォーマンスがまったくダメだった。相手がマンツーマン気味できて、うまくマークを外せなかった。それでもボールを受けるべきだったと思うけど…。全然納得できていない」

 森保ジャパンでは初陣となったM-150杯に招集されたものの、負傷の影響によってピッチに立つことはなく、今大会のネパール戦が同代表デビュー戦に。ボランチには今回招集されているMF神谷優太(愛媛)やMF松本泰志(広島)だけでなく、多くのライバルが存在する。165センチの小兵がサバイバルレースを勝ち抜くために意識しているのは「予測」と「仕事量」だと語る。

「自分は大きくないので、予測の部分では負けられない。予測して相手よりも先に動いたり、攻撃でも守備でも、いろんなところに顔を出せるのが特長。仕事量ももっと増やさないといけないし、増やすだけでなく、もっと効果的に動けるようにならないといけない」

 東京五輪まで、あと2年。当然、五輪出場は目標の一つになるが、「今はそんな立場ではない。まずは、このチームに残れるように、次の試合、次の遠征、一つひとつの活動を大事にしていきたい思いが強い」と目の前の壁を一つずつクリアしながら、自身をアピールしていく。

(取材・文 折戸岳彦)
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