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突きつけられた“結果”の差…浦和ユース出身、仙台大10番MF松尾「武器をもっと磨く」

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屈強な相手守備陣と渡り合う仙台大MF松尾佑介(3年=浦和ユース)

[12.15 インカレ2回戦 筑波大4-1仙台大 柏の葉]

 前半18分、仙台大MF松尾佑介(3年=浦和ユース)はハーフコートをドリブルで縦断し、PA内まで一気に攻め入る。しかし、味方へのクロスは通らず。「世界の一流選手は結果を求められる。まだそういう存在に届くとは思っていないけど、自分の武器をもっと磨いていきたい」。残されて1年で縮めるべくは“結果”との距離だ。

「ずっと赤いチームでやってきた」と振り返るように、浦和レッズアカデミー出身の21歳。高校時代の恩師はトップチームの暫定監督も務めた大槻毅氏(現浦和ヘッドコーチ)だ。「いまでも忘れられないんですけど、会って間もない時にいきなり言われたんです。『お前の良さが全く分からない』って」。

 当時は現在のようなスピード&テクニック系ではなく、異なるスタイルだったという松尾。高校2年生の時に身体が成長して速くなり、そこから「世界が変わって、自信がついた」。ただ、浦和ユースでは黒子役としての働きが主。「背番号を11から12に変えられたこともあった」と悔しい思い出は尽きない。

 ただ、「大槻さんが要所要所で厳しく接してくれていたのが今に生きている」と懐かしそうに語る。仙台大に来て最も成長したのは「守備の部分、球際やハードワーク」。それは浦和ユース時代に求められていたものであり、「チームカラーが似ているので、あとはチャンスをモノにできればというところ」と積み上げるべき課題が明白だったという。

 そんな心掛けを胸に大学生活をスタートさせ、2年目の昨季は東北大学リーグの得点王を獲得した。“結果”を出せる選手に生まれ変わり、今季からは背番号10を任された。「自分が点を取ったり、攻撃にたくさん絡めれば勝てる。大学トップクラスの選手になれば勝てる」。そんな自負も出てきていた。

 ところが、3年目のインカレでも“結果”との距離を突きつけられた。「大学トップ」の例に挙げたのは、この日の対戦相手の筑波大MF三笘薫(3年=川崎F U-18)。同い年の選手に目の前で3得点に絡む活躍を見せられた。「自分がやってきたことの力が及ばず、こういう形になってチームに申し訳ない」。自身はチャンスに絡みはしたが、得点に関われぬまま敗れた責任を背負った。

 今季の全公式戦が終わり、残された大学生活はあと1年。「上を目指すのが好きなので、同学年には絶対に負けたくない」という目標のためにも、さらに“結果”が問われる1年になる。「1対1で勝負するのが自分の武器だし、ドリブルでここまでやってきた。その武器を活かせるようにもっと磨いていきたい」。やるべきことに迷いはない。

(取材・文 竹内達也)
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