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巧みに決めた決勝弾よりも…鹿島MF中村充孝「去年以上に守備が大事」

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決勝ゴールを左足で決めた鹿島MF中村充孝

[2.9 いばらきサッカーフェスティバル 鹿島1-0水戸 カシマ]

 昨季は不本意なシーズンに終わっていた28歳がシーズン前仕上げの一戦で結果を出した。両チーム通じて唯一の得点を挙げた鹿島アントラーズMF中村充孝は「個人的には続けないといけない」と述べ、今季から取り組んでいるという守備のポイントに言及した。

 J2水戸ホーリーホックにボールを握られ、なかなかペースをつかめなかったこの日の鹿島。しかし、前半24分にきっちりと先制点を奪った。MF土居聖真のボール奪取を起点に右サイドを攻め込むと、DF安西幸輝のクロスから波状攻撃を開始。PA内で巧みにトラップした中村が相手をかわし、左足で流し込んだ。

 その後は目立ったチャンスをつくれず、1-0のまま試合は終了。昨季は11試合1得点にとどまった中村の昨年7月22日(J1第17節・柏戦◯6-2)以来約半年ぶりのゴールが決勝点となった。試合後、報道陣に囲まれた中村は「続けないといけない」と攻撃の好感触を語った一方、今季から取り組んでいるという守備に焦点を当てた。

 特に重視するのは4-4-1-1のような布陣から繰り出すプレッシングだ。「今年のチームは去年以上に守備が大事だと意識しているので、それができるように頑張ろうと思う」。サイドハーフを担う中村は攻撃のけん引役も期待されるが、連動したプレスで相手を追い込む働きを求められている。

 キャンプからの取り組みには手応えを感じている一方、高めていきたいのは「個人個人のアプローチ」。すなわち、各ポジションからプレッシングに向かう際のスピードや角度だ。「そこは個人でしかない。まずは残り10日間で取り組んでいきたい」と、さらに練習を重ね、レベルアップを期する。

 この日は多くの決定機は作れなかったが、「できるだけ前で奪えればゴールに近づく」(中村)と語ったように、守備の改善が攻撃の向上にもつながると展望。「点が取れないとシュートの場面が取り上げられるけど、その前の良い守備がつながっている」と前向きに取り組んでいく構えだ。

 この日は新10番のMF安部裕葵がメンバー外。MFレアンドロも目立ったパフォーマンスは発揮できず、加入7年目の中村にかかる期待は大きい。「ACL2連覇、Jリーグを獲れるように応援よろしくお願いします」。サポーターに向けて語った覚悟を実現すべく、10日後のACLプレーオフ、そして2週間後に控えるJリーグ開幕に挑んでいく。

(取材・文 竹内達也)
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