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ユニ掴む大津に怒りの猛抗議! 堂々デビューの18歳檀崎「負けたくなかった」

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ユニフォームを掴まれても果敢な突破を見せた札幌MF檀崎竜孔

[3.6 ルヴァン杯グループA第1節 横浜FM1-1札幌 ニッパツ]

 “平成最後の選手権”優勝校の10番が堂々のプロデビューを飾った。たった数日前に高校の卒業式を終えたばかりの18歳に対し、起用したペトロヴィッチ監督は「思っていたとおりのプレーをしてくれた」と称えた。

 北海道コンサドーレ札幌MF檀崎竜孔青森山田高出身の高卒世代ルーキー。ここまでのJ1リーグ戦2試合ではメンバー入りの機会すら与えられていなかったが、敵地で行われたルヴァン杯グループリーグ第1節・横浜FM戦のスターティングリストに名を連ねた。

「この機会を待っていた」。緊張よりも素直な意気込みを持っていたという檀崎は3-4-2-1の左シャドーでプレー。立ち上がりからチームは守勢が続き、「最初はバタバタしてしまった」というが、時間を追うごとにパフォーマンスを上げ、後半には得意の突破で敵陣に攻め込む場面もつくった。

 中でも最も存在感を見せたのは、前半の終わり際のドリブルシーン。後ろからユニフォームをつかんできたMF大津祐樹に対し、激しい怒りを見せて食ってかかった。「確実に勝てたと思った。相手は『なんだこいつ生意気だな』と思っただろうけど、負けたくなかった。個人的にはそういうのは良かったと思う」。初めての舞台でも強気な姿勢を貫いた。

 ただ、90分間での自己評価は「五分五分です」と控えめだった。守勢の中で見せた献身性は「当たり前。求められているからやっただけ」と意に介さず、「もう少し守備も球際に行けたし、攻撃でもしかけてもっと顔を出せたはず」と課題を指摘。一人でシュートに持ち込んだ場面についても「あれ1本だけだった」とあっさり振り返った。

 指揮官は若手選手の「運動量」に目を見張っていたが、「90分間走りきれる体力もつけていかないと使われない」と満足感はなし。「本当に足りないことだらけ。リーグ戦にも絡んでいきたいけど、まずはルヴァン杯で出場機会を得て、少ないチャンスをモノにしていきたい」と地道な努力を続けていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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