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静学出身の19歳、154cmの“小さな名手”MF神田凜星がブラジルでプロ契約!!

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静岡学園高出身のMF神田凜星はプロ契約したリオ・ブランコECの一員として練習試合にも出場。

 身長154cmの“小さな名手”が、ブラジルでプロ契約!! 静岡学園高出身のMF神田凜星(19)がブラジル・サンパウロ州2部のリオ・ブランコECとプロ契約を結んだ。リオ・ブランコECは、かつて全国リーグのセリエCやサンパウロ州1部リーグに定着していた古豪クラブ。すでに神田はチームに合流し、練習試合にも出場している。

 神田はゲキサカの取材に対し、「まずは初めての契約ということで、今まで諦めずにここまでやってきて良かった」と第一声。そして、「154cmでもできるんだよ、ということを証明して、身長で困っている小さな子に夢を与えられた」と喜んだ。

 神田は154cmと非常に小柄だが、異質のボールタッチと“人の出せないところへ出す”スルーパスを武器に高校時代も活躍。静岡学園では2年時にインターハイへ出場し、3年時には静岡ユース(静岡県高校選抜)の一員としてSBSカップ国際ユース大会のピッチに立った。SBSカップではU-18パラグアイ代表とのPK戦で“パネンカ”(チップキック)を決め、U-18オーストラリア代表戦では股抜きドリブルでDF2人を置き去りにするなど、印象的なプレーを連発。選手権こそ縁がなかったものの、世代屈指のテクニシャンと言える存在だった。

静岡学園高時代もそのテクニックで注目を集めた

 高校3年時にJクラブの練習参加も経験したが、「海外でやりたい」とブラジルのアキ&デシデリオスポーツマネジメントと代理人契約を結び、昨年3月にブラジルへ。アトレチコ・ゴイアニエンセ(ブラジル・セリエB)のU-20チームに加入したが、登録された9月までは公式戦に出場することができないなど、全てが上手く行っていた訳ではない。

 それでも、「慣れない環境と文化で躓くこともあった。でも、自分からコミュニケーションを取りに行って、友達ができて、(プロ契約は)その友達のお陰だと思っています」と神田。昨年9月以降は交代出場ながらもゴイアス州のトーナメント大会を経験した。「当たられずに周りよりもプレースピードを速くすることを心掛けて、その上で自分の良さを出そうと思った」というMFは、4強入りしたチームの中で9試合に出場。1ゴール2アシストを記録した。

 そして、神田の映像を見たリオ・ブランコのGMの目に留まり、そのパスセンスなどが評価された模様。静岡学園の川口修監督は同じく高校卒業後にブラジルへ渡ってプレーしていただけに、プロ契約を勝ち取ることがどれほど難しいのかを理解していた。「Jリーグの契約よりも凄いと思っている。あのサイズだけど、彼には人にはない武器、スルーパスやテクニックがある。よく頑張ったと思うし、素晴らしいことだと思います」と賞賛。そして、後輩たちに夢を与えてくれたことを感謝していた。

 ステップアップを果たした神田はブラジルでのプレーについて、「ブラジルは日本に比べてプレーは遅くてゆっくりと組み立ててくる。日本(のスピード感)に比べて遅いなと感じます」と語り、まだまだやれる手応えがある様子だ。

 神田は次の目標について、「4月から始まる(予定の)大会で1つずつ結果を残していく。代表にもアピールしてステップアップしたい。ブラジルの現地の人に、日本人と言えば本田(圭佑選手=ボタフォゴ)じゃなくて、神田だと言ってもらえるように頑張ります」とコメント。プロ契約とは言え、まだスタートラインに立ったにすぎない、154cmの“小さな名手”が絶品のテクニック、スルーパスを駆使して王国の才能たちを追い越していく。

契約書にサイン

リオ・ブランコのサンドロGM(左端)、アキ&デシデリオスポーツマネジメントの安芸・アレシャンドレ氏(右端)、イゴール氏(右から2人目)


(取材・文 吉田太郎、写真提供=アキ&デシデリオスポーツマネジメント)

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