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あの日誓った“W杯8強”へ…原口がメキシコ撃破に闘志「わかりやすい相手だと思う」

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日本代表MF原口元気(ハノーファー)

 オーストリア遠征に参加中の日本代表23人中、18年ロシアW杯を経験している7人内の1人であるMF原口元気(ハノーファー)が、メキシコ戦で必勝を期する理由を熱弁した。

「世界のトップ10に入っていくためには確実に倒さなければいけないレベルの相手。ファンにとっても、メディアにとっても、そして僕らにとっても目標を定めるためにわかりやすい相手だと思う」

 原口が言う通り、W杯ベスト8を目指す日本にとって、格好の指標となる相手だ。メキシコは94年米国W杯から前回のロシアW杯まで実に7大会連続でベスト16入りを果たし、安定した実力をキープし続けている。しかし、逆に言えば決勝トーナメント1回戦の壁を破れずにいる国でもあり、過去のW杯でベスト8の壁に2度跳ね返された日本に重なる部分もある。だからこそ、「そこに勝つと、初めて見えてくるものがあるのではないか」と原口は言う。

 単純な結果以外のところへの期待もある。

「勝ったとしてもいろいろな差が出ると思う。できる部分できない部分など、もっと努力しなければいけないことなどがわかりやすい試合になると思う。(カタール)W杯まで約2年というタイミングでそれを感じて、2年で超えるためのことをやればいい」

 13日のパナマ戦では後半途中から3-4-2-1の左ウイングバックでプレーした。4バックなら左サイドハーフもできるうえに、真ん中も可能。さらにはロシアW杯のときのように右サイドでも力を発揮できるのが原口の強みだ。

「どこででてもある程度のパフォーマンスを出せると思っているが、その中で合格点じゃなく、100点を取るパフォーマンスをすることが課題だと今、思っている」(原口)

 ロシアW杯開幕直前、日本代表ベースキャンプ地のカザンで行った選手だけのミーティングで、各選手が1人ずつ目標を発表しあった中、「ベスト8」と言ったのが原口だった。その試金石となるメキシコ戦に向け、静かに闘志を燃やした。

(取材・文 矢内由美子)

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