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[MOM3420]G大阪ユースFW坂本一彩(3年)_プレミア得点王候補が開幕戦で圧巻4発!

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後半31分、ガンバ大阪ユースのU-18日本代表候補FW坂本一彩が右足でゴール。このゴールが決勝点に

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.4 プレミアリーグWEST第1節 G大阪ユース 5-2 東福岡高 OFA万博フットボールセンターA]

 プレミアリーグWESTの得点王候補が、開幕戦で圧巻の4ゴールだ。ガンバ大阪ユース(大阪)のU-18日本代表候補FW坂本一彩(3年=ソレッソ熊本出身)は、高体連の強豪・東福岡高(福岡)から「(4ゴールは今後へ向けて)凄くデカいと思っています。波に乗っていきたい」と振り返る4発。昨年、J3を経験し、より相手の脅威になるための力を身に着けてきたストライカーがインパクト十分の結果を残した。

 この日左のワイドストライカーとして先発した坂本は前半、ボールに係る回数が少なかったが、先制点に繋がるPKを誘発。そして41分、タイミングの良い抜け出しでMF浅野直希(3年)のスルーパスを引き出し、左足シュートをニアサイドへ突き刺した。

「仕留められたことが後半の得点にも繋がったかなと思っています」という坂本は後半31分、スリッピーなピッチ状況を考えて強引にシュートを打ち切り、2点目。さらに34分、相手の小さなクリアを拾ってからのカットインシュートを決めると、39分にもPAのこぼれ球をゴールへ沈めた。

 ゴール前でのこぼれ球への準備、反応の速さは、今シーズンからガンバ大阪アカデミー ストライカーコーチに就任した大黒将志コーチに学んだことが大きいという。「今年、大黒さんが入ってきて常に『セカンドボールを狙え』と言われていて、それを上手く狙えたシーンだったと思います。予測してゴールができたと思います」。ユース、トップチームのOBで、ワールドカップにも出場している偉大なストライカーから学んだことを開幕戦でのゴールに結びつけた。

 その坂本について、森下仁志監督は「気付いてきましたね。自分の力もそうですけれども、何をすれば相手が嫌なのか、優先順位が何なのか。元々テクニックはあるので、その活かし方が分かってきた」と分析する。昨年は森下監督率いるU-23チームでJ3に11試合出場し、3ゴール。だが、まだまだ自分の活かし方をピッチで表現できていなかったという。

 それでも、坂本は「去年のU-23での経験がここで出ているなというのがあります。相手の背後というのは相手からしたら凄く嫌なことだと思うので、常に意識して練習しています」。身長は170cm台中ほどと大柄な選手ではない。だからこそ、相手背後への動き出しを意識し、得意のドリブル、遠目からのシュート、ゴール前の予測もレベルアップ。体格の似ているFWガブリエル・ジェズス(マンチェスター・シティ)の動きも参考に、より多くのゴールを奪うために必要なこと、相手にとって嫌なことを習得してきている。

 そして、得点王を狙うプレミアリーグWESTの開幕戦で4ゴール。今年の目標について、坂本は「今年(のプレミアリーグ)は、2桁(得点)はもちろんで1試合1試合決めれるところは全部決めて得点王を目指したいなと思います。チームとして優勝を目指しているんですけれども、個人としてはここで結果を残して、1日でも早くトップチームの練習に参加したり、J(1)デビューするのが目標なので、ここで結果を出していきたい。どんどん名前を広めていってビッグになりたい」。まずはトップチームへ、世代のトップストライカーへ。そのためにも、青黒の点取り屋がゴールを決め続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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