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最後は14歳が見事な逆転勝利!eJリーグ2代目王者は横浜FMに決定

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eJリーグ2代目王者に輝いた横浜FMの(左から)徳地翔大、外山大輝、白鳥規継

 モバイルゲーム『eFootball ウイニングイレブン 2021』を使用したスマートフォンのeスポーツ大会『明治安田生命eJリーグ ウイニングイレブン 2021シーズン』の決勝大会が28、29日に都内で開催され、横浜F・マリノスが2代目チャンピオンに輝いた。

 2年ぶりの開催となったeJリーグは4月からオンライン予選を実施し、J1・J2の全42クラブで「15歳以下(U15)」「18歳以下(U18)」「全年齢(フル)」の3カテゴリ各1名ずつの代表選手を選出。年齢別3選手で構成された各クラブは4グループに分かれて総当たりで対戦し、各グループ上位2クラブの計8クラブが決勝大会に駒を進めてきた。

 決勝大会は4チームずつ2グループに分かれ、28日にグループリーグを実施。A組1位のセレッソ大阪、同2位のヴィッセル神戸、B組1位の横浜FM、同2位のサガン鳥栖がそれぞれ準決勝進出を決めた。翌29日に行われた準決勝で横浜FMが神戸、C大阪が鳥栖に勝利。両クラブが決勝で相まみえた。

準決勝に勝ち残った鳥栖、C大阪、横浜FM、神戸の4クラブ

「U15」「U18」「フル」の3カテゴリで対戦し、先に2勝したチームが勝利となるBO3方式。決勝の第1試合は「U18」カテゴリとなり、横浜FMの徳地翔大(17)とC大阪の堀口和範(16)が対戦した。試合は1-1のまま延長戦でも決着が付かず、PK戦の末、堀口が勝利。C大阪が先勝した。

 第2試合は「フル」カテゴリ。あとがなくなった横浜FMは外山大輝(20)、勝てば優勝となるC大阪は松山祐貴(19)が登場した。「(負ければ終わりという)あとがない状況で逆に吹っ切れた。相手の方がプレッシャーがあったと思う」と落ち着いていたのは横浜FMの外山。2年前のeJリーグにも出場し、ベスト8まで勝ち残っていた経験も余裕を生んだ。終始、冷静な試合運びで2-1で勝利し、1勝1敗のタイ。優勝の行方は第3試合の「U15」カテゴリにもつれ込んだ。

決勝戦は息の詰まる熱戦が続いた

 C大阪の山脇拓海(14)が2度リードする展開ながら、そのたびに横浜FMの白鳥規継(14)が追いつき、2-2の同点に。後半22分、3-2と逆転に成功した白鳥は終盤にも4-2とするダメ押しゴール。2勝1敗とした横浜FMが見事、日本一の栄冠に輝いた。

 自身は第1試合で敗れながらチームメイトに助けられた格好の徳地は「感謝しかない」と涙。プレッシャーのかかる第3試合で逆転勝利をおさめた白鳥は「舞台がデカすぎて逆に緊張しなかった。楽しくできたのが良かった」と、中学2年生とは思えない落ち着きぶりだった。

決勝戦第3試合は「U15」カテゴリ。C大阪の山脇拓海(左)と横浜FMの白鳥規継が対戦した

 それぞれがオンライン予選を勝ち抜いてクラブ代表の座を射止めたこともあり、3人が顔を合わせたのは前日28日が初めてだった。それでも最年長の外山が「2年前の大会にも出ている経験者として2人に声をかけて引っ張ることを意識した」とリーダーシップを発揮。この2日間で「どのクラブより自分たちが一番仲が良い」(徳地)と胸を張るチームワークも育まれた。得点後には“本家”横浜FMのゴールパフォーマンスでもお馴染みの“かめはめ波”を3人で披露するなど大会を盛り上げた。

 白鳥が中学2年生、徳地が高校2年生ということもあり、来年も同じレギュレーションでeJリーグが開催されれば、同じメンバーで出場することも可能だ。もちろん、それぞれが各カテゴリでクラブ代表となる必要があり、簡単な道ではない。それでも「一回優勝したら次は連覇したい」(外山)「同じメンバーで連覇したい」(徳地)「大会初の連覇をしたい」(白鳥)と、3人で威勢よく声をそろえていた。

(取材・文 西山紘平)

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