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“飛び級”で札幌トップ昇格の高校2年生CB西野奨太、人としても成長してU-17世代を「引っ張っていく存在に」

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高校2年生で北海道コンサドーレ札幌に昇格した17日本代表候補DF西野奨太

[10.26 練習試合 U-17日本代表候補 3-7 関西学生選抜]

 高校2年生では初めて、北海道コンサドーレ札幌トップチームへ“飛び級”昇格。U-17日本代表候補DF西野奨太は、10月1日に昇格してから初となるU-17日本代表候補合宿に高い意識を持って臨んでいる。

「自分自身、色々な変化があったので、その中で(昇格後は)初の代表だったので、今までよりも危機感や責任感など色々なものを意識して参加しています。(Jリーガーとして)今までよりも高いことを要求されるのは当然だと思うので、自分が努力して要求に応えて行ければ良い」と西野。26日の関西学生選抜との練習試合は、U-17日本代表候補のキャプテンマークを巻いて先発した。

 継続的にU-17日本代表候補へ選出されている西野だが、代表候補チームの4-3-3システムに入ってプレーするのは初。1本目は慣れないシステムに各選手が苦戦していたが、その中で意思統一しながら互角の戦いを見せた。

 終盤に味方のミスもあって連続失点したものの、2本目は自分の強みも発揮しながら内容をより好転させる。「(ボールを)回す中で相手が徐々に、徐々に(プレッシングに)来れなくなっていることには気づいていました。そこから自分がちょっと前に運んでいけるスペースができてきたので、2本目の前半は特に縦パスや自分が運ぶことは意識していました」。

 札幌で課題として取り組んできたのが、その攻撃面。「意識的にボール運んだり、縦パス狙ったり、CBからでも攻撃参加に取り組んできていたので最近伸びてきたのは良いことかなと思います」という部分を表現した西野は、守備においても大学生の前に飛び込んでヘディング、強みの読みと身体を張ってのボール奪取など随所で力を発揮していた。

 10月24日の福岡戦でJ1初のベンチ入り。試合後に大阪へ移動し、U-17代表候補のJ-GREEN合宿に参加している。同23日のJ2 甲府対長崎戦でJリーグデビューしたFW内藤大和(甲府U-18)とともに他のU-17代表候補選手よりも高いレベルを経験中。ただし、U-22日本代表で活動中のCBチェイス・アンリ(尚志高)ら上の世代の代表チームへ個人昇格している選手もいる。

 それだけに、「(アンリのように)自分たちの年代からU-22に行っている選手がいるのは刺激になりますね。この世代を引っ張っていく存在になりたいと思いますし、カテゴリーも上の世代に絡んでいける選手になりたいです」と力を込めた。

 西野にとってU-12チームから所属する札幌は、「本当に最初からお世話になっているチームなので感謝してますし、本当に魅力のあるサッカーをやっているチームなので、コンサドーレでサッカーをしていて楽しいですね」というクラブだ。高校2年生でのトップチーム昇格は「最初は驚きました」と明かすが、評価に感謝。期待に応えたいという思いは強い。

 あと1年待つのではなく、高校2年生でトップチームへ昇格したからこそ成長できる部分があると考えている。「プレー面はもちろんですけれども、それ以外の部分でも、人として早く社会に出ているような状況なので、そういう環境でやる中で早く人としても一流になれたりしたら、成長角度はもっと上がっていくのかなと思っています」。まずはチームを引っ張る存在として今回のU-17日本代表候補合宿を終えること。そして、札幌トップチームという環境で人間の部分からより成長し、世代のトップランナーになる。

(取材・文 吉田太郎)

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