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大分の歴史が動いた!! 長沢強烈ヘッド&藤本ダメ押しでJ2磐田を撃破、クラブ史上初の天皇杯4強進出

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[10.27 天皇杯準々決勝 磐田0-2大分 エコパ]

 天皇杯は27日、準々決勝を各地で行い、大分トリニータが史上初のベスト4入りを果たした。J2リーグ勢最後の砦となったジュビロ磐田に2-0で勝利。12月12日の準決勝では前回王者の川崎フロンターレと対戦する。

 天皇杯4強入りをかけた一戦はJ2リーグで首位を走る磐田と、J1リーグで降格圏に沈む大分との対決。両チームともに大事なリーグ戦の佳境を迎える中、それぞれ対照的な選手起用となった。

 体調不良で欠席した鈴木政一監督に代わって服部年宏ヘッドコーチ率いる磐田は、サブ組中心のメンバー構成。リーグ戦の主力はMF大森晃太郎とFWルキアンのみで、今季加入した身長200cmのGKアレクセイ・コシェレフが公式戦初出場を果たした。またDF鈴木海音、MF清田奈央弥、FW三木直土といった普段出番のない選手にもチャンスが与えられた。

 一方の大分はGK高木駿、DF三竿雄斗、DFエンリケ・トレヴィザン、MF町田也真人、MF下田北斗、FW長沢駿といったリーグ戦の大半に出場している選手が多く先発。先発の中でJ1出場10試合に満たない選手はセンターバック起用のMFペレイラのみとなった。

 ところが前半から優勢を保ったのは磐田だった。前半10分、ペナルティエリア際でこぼれ球を拾ったFWルキアンがボレーで狙ってファーストシュート。その後も大分に一本もシュートを許さず、同39分にも清田がFKを狙った。だが、ゴールを破るには至らないままスコアレスでハーフタイムを迎えた。

 すると後半開始時、大分はエンリケに代わってFW藤本一輝を投入。藤本は左ウイングバックに入り、三竿が最終ラインに下がった。すると開始1分、三竿のロングフィードからビッグチャンス。下がりながらの対応となったDF中川創のクリアがあわやオウンゴールとなるも、コシェレフがスーパーセーブを見せた。

 さらに大分は後半5分、左から単独突破で切れ込んだ藤本が強烈なシュートを放つと、同6分にもMF小林裕紀がミドルシュート。だが、これらもコシェレフが見事に阻んだ。その後は磐田も大分の勢いに慣れ、中盤でのボール奪取からチャンスを連発。オープンな試合展開となった。

 すると後半20分、大分が試合を動かした。右からのCKを野村がゴール前に送り込むと、ニアで合わせたのは長身の長沢。強烈なヘディングシュートでコシェレフの牙城を破った。その後も大分が勢いを保ち、後半アディショナルタイムにはカウンターから藤本が決めてダメ押し。2-0で勝利し、準決勝進出を決めた。

 大分の天皇杯の過去最高成績は2013年、19年のベスト8。3度目の準々決勝でついにベスト4の扉を開き、歴史が動いた。

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