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昨年の教訓を生かし、3年ぶりの選手権出場に王手。大津が圧巻のゴールラッシュで8発快勝!

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大津高はゴールラッシュで3年ぶりの選手権出場に王手!

[11.7 選手権熊本県予選準決勝 大津高 8-0 慶誠高 水前寺競技場]

 同じ過ちは繰り返さない。PK戦で敗れた準決勝から早1年。圧倒的に攻めながら無得点に終わった教訓を生かし、圧巻のゴールラッシュで勝利を掴んだ。

 7日、第100回全国高校サッカー選手権熊本県予選の準決勝が水前寺競技場で行われ、大津高は慶誠高に8-0で勝利。14日の決勝で秀岳館高と対戦することが決まった。

「去年はボールを持っても、中に入っていけないシーンが多かった。今年は相手の状況が整う前に持っていく」(山城朋大監督)

 どんな形であってもゴールを奪う――。その意気込みはキックオフ直後からプレーに現れる。開始から僅か60秒。右SB日高華杜(3年)がいきなり左サイドからロングスローを入れ、こぼれ球を拾ったCB川副泰樹(3年)が右足でシュートを放つ。枠を捉えられなかったが、どこからでもゴールを狙う姿勢が示された一撃だった。オープニングゴールが生まれたのは、その60秒後。CKを獲得すると、主将・MF森田大智(3年)がゴール前にボールを入れる。一度はクリアされたが、ルーズボールを繋いで川副がバー直撃のシュートを見舞う。そのこぼれ球にFW一村聖連(3年)が頭で合わせ、早々に均衡を破った。

「セットプレーは今年の強み」。指揮官が太鼓判を押す得意の形から電光石火の先制点を奪ったが、その後も攻撃の手を緩めない。「今予選は早い時間帯に得点を取りたい想いがある。序盤は前に蹴り、どんどん前から行く意識を持っている」(森田)。22分に一村が接触プレーの影響で負傷交代するアクシデントはあったものの、MF薬師田澪(3年)のロングフィードを起点にサイドや中央から攻め込む。慶誠GK村中昂星(2年)の好セーブや最終ラインの身体を張った守りに手を焼いたが、再び相手ゴールをこじ開けたのは32分。日高のロングスローからチャンスを作り、川副がこぼれ球を押し込んだ。

 リードを広げると、大津は一気に畳み掛ける。37分にMF川口敦史(3年)が左サイドの狭いエリアを突破。ニアサイドに折り返すと、FW小林俊瑛(2年)が体勢を崩されながらもシュートをねじ込んだ。後半に入っても勢いは衰えず、6分には田原のクロスから小林がヘディングでネットを揺らす。以降は控えの選手もうまく使いながら、試合をコントロール。交代で入った選手も積極的に仕掛け、24分には途中出場のFW高畠涼(3年)が加点。30分にはショートCKで変化を付け、森田のお膳立てから小林がハットトリックとなるゴールを頭で決めた。

 その後も攻め続け、38分には高畑のクロスからオウンゴールを誘発。終了間際には左SB岩本昌大郎(3年)が直接FKを沈め、試合を締め括った。

 順調に勝ち上がっている今予選。隙のない戦いぶりで決勝進出を決め、充実の一途を辿っているのは間違いない。その原動力になったのが、準々決勝敗退に終わったインターハイを含めた夏の経験だ。

「8月上旬に和倉ユースで青森山田高と対戦し、(8月中旬の)インターハイでは流経大柏高や静岡学園高と対戦できたので、高い基準を持って戦えるようになった」(森田)

 昨季はコロナ禍の影響で強豪校と夏に対戦できなかったが、今夏は真剣勝負の場で自分たちが目指すべきレベルを再確認。「インターハイやプレミアリーグの経験は大きい。プレミアリーグでも最初は引いて守り、そこから攻撃を仕掛ける形だったけど、最近はビルドアップもできるようになった。Jユースに対しても互角に戦えるようになっている」と森田が手応えを明かした通り、高円宮杯プレミアリーグWESTでも好調を維持。Jユース勢を抑え、2位に付けるまでにチーム力はアップした。

 自信を深めて迎えた選手権予選。引いた相手を崩す難しさを感じながらも、準決勝までの3試合中2試合は前半の飲水タイムまでにゴールを奪い、昨年に見られたような決定力不足もまるでない。

「僕たちの目標は全国制覇。先輩たちの悔しさを噛み締めながら、決勝もしっかりと戦いたい」(山城監督)。大津が目指すのは3年ぶりの選手権出場、そしてその先にある夏冬通じて初の日本一のみ。夏の経験を経て、一回りも二回りも逞しくなった“熊本の雄”に死角はない。

(取材・文 松尾祐希)

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