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世代屈指の点取り屋はインカレ2戦連続弾も敗戦…新潟医療福祉大3年FW小森飛絢「来年きょうの借りを返せたら」

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新潟医療福祉大FW小森飛絢(3年/中央)

[12.11 全日本大学選手権2回戦 流通経済大 2-1(延長) 新潟医療福祉大 保土ケ谷]

 新潟医療福祉大は関東王者・流通経済大との延長戦の末、1-2で惜敗。北信越1部で歴代最多31得点を記録したFW小森飛絢(3年=富山一高)は、インカレ初戦に続いて先制点をマーク。しかし逆転で敗れ去り、「勝利につなげたかった」と悔しさをにじませた。

 J1内定者7選手を擁する関東覇者・流経大から先制点を奪った。新福大は前半11分、MFシマブク・カズヨシ(4年=浦和ユース/新潟内定)が左サイドからカットインをし、敵陣PA内にクロスを送る。「カズくんが顔を上げた瞬間に、ボール入ってくるなって思った」(小森)。持ち前のゴールへの嗅覚を働かせ、小森は相手守備陣の隙間を動く。バックヘッド気味にゴールに流し込んだ。

 その後も相手のゴールを脅かし続ける。相手最終ラインに立ち、相手選手とボールを素早く交互に見る。チャンスと見るや最高のタイミングで抜け出し、決定機を作った。だが、新福大は徐々に関東王者に攻め立てられる。後半30分に同点を許すと、そのまま延長戦へ。小森は延長前半が終わると途中交代。そして、延長後半に逆転ゴールを決められた。

「すごく強くて上手くて、このまま行かないっていうこともわかっていました。追加点を狙っていましたけど、同点にされてからも、まだ行けるって思っていましたし……残念な結果です」

 北信越1部では圧倒的な力を発揮し、リーグ歴代最多31得点を記録。だが、プロ内定者を多く輩出する関東1部の大学はレベルが違った。「センターバックの12番がすごくヘディングが強くて、北信越にはあんな選手はいない。すごく関東のレベルを感じました」。流経大の背番号12は、いわきFC内定のDF家泉怜依(4年=藤井学園寒川高)。そのほかにも最終ラインには川崎フロンターレ内定のDF佐々木旭(4年=埼玉平成高)や浦和レッズ内定のDF宮本優太(4年=流通経済大柏高)なども並んでいた。

 富山一高では総体で得点王、そして新福大でも昨季と今季で2年連続得点王に輝いた。世代屈指のストライカーは悔しさを糧に「こういうチームに慣れていきたい」と意欲を燃やす。「少ないチャンスを決め切ることは、全国大会で大事なこと。これから自主練をさらに続けて、来年きょうの借りを返せたらいいなと思います」。残るはあと一年。最終学年に向け、最強のストライカーを目指す。

(取材・文 石川祐介)
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