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2戦連発の徳島・津田、名古屋で同期の本田にも「興味ない」

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[3.27 J2第4節 横浜FC1-2徳島 ニッパ球]

 徳島ヴォルティスが全勝対決を制し、無傷の4連勝で首位に立った。4連勝がクラブ史上初なら、シーズン中に首位に立つのも05年シーズンの第1節終了時点を除けば初めてのこと。美濃部直彦監督は「J1、J2を含めても、開幕から4つ勝ったのはうちだけ。序盤戦とはいえ、1位・2位対決ができるのは楽しみだったし、ここで勝てば1つステップアップできると思っていた。ただの1勝ではなく、クラブにとって今後につながる大きな1勝だと思う」と力を込めた。

 中盤とDFラインの4枚のブロックを並べた組織的な守備からのシンプルな攻撃。前半は徳島の思惑通りに試合が運んだ。攻撃は2トップのFW津田知宏、FW平繁龍一、左MFの柿谷曜一朗の若手3人にある程度任せ、スピードある速攻でチャンスを伺った。

 前半11分には最終ラインの裏を突いた津田がPKを獲得し、自ら先制点。後半29分にもMF島田裕介の右FKに津田がバックヘッドで合わせ、2-0と突き放す。少ないチャンスを確実に生かし、効率よく得点を重ねると、最後は横浜FCの猛攻を1点に食い止めた。

 4試合で挙げた9得点のうち津田が3点、平繁が2点、柿谷が2点。総得点の約8割を23歳以下の“黄金トリオ”で占めている。右MFの倉貫一毅(1得点)を含めた攻撃陣4人について津田は「4人がうまく機能している」と胸を張る。「カウンターを狙う形なので、スピードのある選手も多いから、やっていてワクワクするというか、イメージを膨らませながらプレーできている」と充実感を漂わせた。

 2戦連発となった津田だが、前節の千葉戦(3-1)では得点後に阿波踊りのパフォーマンスも披露していた。ただ、阿波踊りは「ホーム限定」とのことで、この日は2得点にもパフォーマンスは封印。3戦連発のかかる次節4月3日のホーム大分戦に向け、「次節は阿波踊りを見せてくれる?」と聞かれ、「なんとか踊りたいと思います」と照れながら答えていた。

 下馬評を覆す快進撃に周囲の注目度も日増しに高まっている。「今まで成績の出なかったチームがこうやって上位にいることで取り上げられるのはいいことだし、なんとか徳島を盛り上げて、勝ちを増やしていきたい」。名古屋ではMF本田圭佑(CSKAモスクワ)と同期入団だった津田。「あんまり興味はない」と言い切る徳島の新たな点取り屋はチームのJ1昇格だけを考えている。

<写真>前半10分、PKから先制点を決める徳島FW津田
(取材・文 西山紘平)

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