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山形、長谷川&田代の“Wエースそろい踏み弾”で湘南を3-1撃破

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[10.9 天皇杯3回戦 山形3-1湘南 NDスタ]
 モンテディオ山形がJ1の12位の意地を見せ、同最下位の湘南ベルマーレを3-1で下して4回戦進出を決めた。この日はFW長谷川悠とFW田代有三のWエース、長身2トップを起用したが、これがズバリと当たった。
 前半12分、MF増田誓志の浮き球パスに反応して長谷川が左足で先制ゴールを決めると、同14分には再び増田の浮き球パスから今度は田代が右足でオーバーヘッドキックで2-0と試合を優位に進めた。後半12分にはMF宮崎光平が公式戦3試合連続ゴールを決めてダメを押した。
 小林伸二監督は「昨年、3回戦で負けたので、今年は3回戦をジャンプしようということでまずひとつ取り上げました。今回は2トップにしたこと、得点が長谷川と田代が取れたのでうまくいったなと思います。それと、宮崎をスタートから使ったところで、そこもうまくいったのでよかったと思います」とヒーローたちを称えた。
 怪我で離脱することが多かった長谷川は、今季公式戦初ゴールで、今後の山形のJ1残留に大きな光となりそう。小林監督は「ストライカーなのでいつかは点を取らなくちゃいけないというところはあると思いますけど、多くの仕事の何割かというふうに考えると、7割8割を誰かがやった後の2割を点が入ったというところでとらえると、大きな仕事をしてることがたくさんあったんですね。焦れずにきちんとハードワークする、黒子になるというのは、ひとつのストライカーの違ったタイプでもある」とゴール以外の部分を評価していることを明かした。
 今季、長谷川の怪我で数試合しか実現していないが、当初は成長株の長谷川&元日本代表・田代の2トップが山形の“看板”になるはずだった。出遅れはしたが、終盤にきて楽しみな組み合わせが結果を残した。J1は現在12位だが、まだ残留は決めていない。今季J1で2戦とも1-1ドローだった相手に完勝したことで、より一層、J1での戦いに弾みがつきそうだ。
 小林監督は「全体的にうまく進めて、次の川崎F戦はリーグ戦ですけども、うまく1週間、中4日の準備で次の川崎F戦に迎えるなあと、いい形で終わったなと思います」と喜んだ。川崎Fは強豪だが、この勢いでG大阪に続くジャイアントキリングを果たしたい。
(取材・文 近藤安弘)

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