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山形、数的優位生かせず完敗。7カ月ぶり同時先発のツインタワーも不発

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[10.23 J1第27節 山形0-3清水 NDスタ]

 ホームに清水を迎えたモンテディオ山形は0-3の完敗。前々節にはG大阪を下しJ1残留への“安全圏内”といえる一桁順位も見えていたが、これで2連敗。順位も12位とまだ予断を許さない状況となった。

 CBに怪我から前田和哉が先発復帰したが、ボランチのMF佐藤健太郎を出場停止で欠いた。これが影響したのか、守備が崩壊した。前半32分、相手に攻め込まれ、最後はこぼれ球をMF枝村匠馬に押し込まれて先制を許した。後半16分には再びゴール前に攻め込まれ、FW藤本淳吾に決められて0-2と離された。

 山形は後半19分にMF宮沢克行に代え、より攻撃的なMF廣瀬智靖を投入。何とか反撃しようとした。そして運よく、後半21分に清水DF平岡康裕が2枚目の警告を受けて退場し、数的優位に立った。しかし、後半33分にはカウンターからMF山本真希に決められ0-3と万事休した。

 守備の崩壊だけでなく、この日はリーグ戦では3月13日の清水戦(アウスタ)以来約7カ月ぶりにFW田代有三&FW長谷川悠のツインタワーを同時先発させたが、不発に終わった。シュート数は清水より3本多い10本だっただけに悔やまれる。

 山形によると小林伸二監督は守備面のまずさを指摘。「1点目と2点目はやっぱり球際が甘いですね。個人からグループになりかけたときに、2人で取ればいいんだけどそこを任してしまうので、ついつい外されるとやられてしまったというのは残念」と嘆いた。

 攻撃陣も久々の2トップに変更したが、セットプレー以外の見せ場はなし……。小林監督は「今回、システムを変えてやったんですけど、思った以上にスペースを使えなかったなというところでいくと、2トップのよさというところもメンバー的に、あまり打ち込めなかったし、うまく右サイドでボールを取って入れるんだけどキープできなかったり」とこぼした。

 順位は暫定12位だが、これで最近8試合で1勝2分け5敗とJ1残留に向けて正念場を迎えている。次節30日は浦和が相手だが、累積警告のため司令塔の増田誓志が出場停止となった。厳しい状況が続くが、山形らしいひたむきさで何とか勝ち点を奪いたい。

(文 近藤安弘)

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