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横浜FC FWカズ「横浜ダービーにカテゴリーは関係ない」

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 横浜FCは9日、横浜FC LEOCトレーニングセンターで、10日に行われる天皇杯3回戦の横浜F・マリノス戦に向けた練習を行った。冒頭の40分を公開で行い、その後は非公開で11対11の紅白戦が行われた。練習後の囲み取材に応じたFW三浦知良は、「2007年に練習試合をやったときも、東戸塚の練習場に両チームのサポーターが来て、やり合うようなこともありました。そういうライバル意識がありますから、サポーターのみなさんも楽しみな一戦だと思います」と、07年8月11日以来となる横浜ダービーについて語っている。

 現在、横浜FCはJ2に所属している一方、ライバルの横浜FMはJ1に所属している。だが、カズはダービーにカテゴリーは関係ないと強い口調で言った。「今はJ1とJ2で舞台は違いますが、例えば僕が昔いたジェノアとサンプドリアが対戦するときは、カテゴリーが違うときでも関係なかった。ダービーはプライベートなものだったのでね。横浜ダービーにもそういう認識が強い。天皇杯でも、リーグ戦でも、ライバル心を強烈に意識してやるものなので、非常に楽しみにしています」と、決戦を心待ちにしていた。

 これまで数々のゴールを挙げてきたカズだが、意外にも日産スタジアムではノーゴールだという。セリエAでプレーしていたとき、ジェノアとサンプドリアのジェノア・ダービーでも、ゴールを決めている。大一番に強いカズだが「試合に勝てれば、別に自分自身がゴールをするかどうかは関係ないですね」と、明日の試合ではゴールに固執しないと語った。

 オフを返上してフットサル日本代表のトレーニングキャンプに参加しているカズは、そこでの経験も生かしてプレーする。「フットサルはコートが狭い分、局地戦が多い。その局地戦における球際の激しさとか、切り替えの早さはサッカーに戻っても、一緒だと思います。フットサルにおける局地戦の厳しさはサッカーにもうまく生かせると思いますし、よく言われるテクニックの部分もサッカーにも当然、使えます」と、胸を張った。

 カズ自身は7日の大分戦(2-1)に向けて調整をしてきたというが、残念ながら遠征メンバーに入ることはできなかった。明日の試合ではメンバー入りするのかと聞かれると「どうですかね? スタンドで見ていたら、ゴメンなさい」と言って報道陣を笑わせて「だって、まだ言っちゃいけないでしょ?」と、笑顔を見せた。自然体で大一番を迎えるカズは、どんなプレーを見せてくれるか。

(取材・文 河合拓)

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