[MOM1230]宇治山田商FW羽山哲矢(3年)_2発!テクニック自慢が示した成長の証
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.15 全国高校選手権三重県予選決勝 宇治山田商高 3-1 四日市中央工高]
「身長は160.7cmです」。ピッチ上の誰よりもサイズのないその男は、しかし誰よりも大きな存在感でチームに“全国切符”をもたらした。
高校サッカー選手権三重県大会決勝。試合前から、宇治山田商高のFW羽山哲矢は燃えていた。その理由は「ほかのヤツばかりが注目選手として取り上げられていたから」というシンプルなモノ。相手は名門・四日市中央工だが、気にならなかったとも言う。「3年間で1回も勝っていないし、1点も取っていなかったですからね」と笑いながら、「チャレンジャーなんで」と結んだ。当たって砕けろではないが、このマインドが羽山の体を軽くしていた。
最初のチャンスは意外に早くやって来た。前半18分、相手ディフェンスのミスから右サイドへと流れたボールをFW西口亮城が折り返す。きっちりゴール前へと詰めていた羽山はフリーのヘッドをしっかりと流し込んで、先制点を奪い取った。「あの1点でラクになったと思う」(GK森田隆平)とチームメートたちに自信をもたらしたゴールの後、試合は一進一退。四中工が同点ゴールを決めれば、宇治山田商も勝ち越し点を奪取。「次の1点」が勝負を決める流れになっているのは明らかだった。
そして後半開始早々だった。速攻から左サイドを突き崩したのは、MF結城海太。送り込まれたシュート級の高速クロスに、「アイツなら来ると思っていた」という動き出しから見事に合わせ、「次の1点」を宇治山田商にもたらし、大きく勝負を動かしてみせた。
「アイディアがあってボールも収まるし、アクセントにもなれる」。江崎徹監督はそんな言葉でこのアタッカーを評していたが、それとはちょっと違う泥くさい形での2得点。あるいは、その2ゴールはテクニック自慢のアタッカーが成長の証明だったのかもしれない。
今年は夏を前にして右足第五中足骨を骨折して出遅れ、練習に合流したのは9月になってから。選手権予選はまさにギリギリで間に合った格好だったが、「練習できない中でも体幹とかを鍛えて準備していた成果が出た」と本人もホッと一息。全国では、あこがれのロナウジーニョのように「常に観客を沸かせるプレーをしたい」と意気込む18番は、全国でもキーマンとなりそうだ。
[写真]前半19分、先制点を喜ぶ宇治山田商FW羽山
(取材・文 川端暁彦)
「夢の選手権」への切符をかけて、各地で続く全国を賭けた熱い戦い!
熾烈な戦いとなるのが、地区予選。 北は北海道から南は九州・沖縄まで…
日テレG+では、47都道府県の決勝戦を全て放送。
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【特設】高校選手権2014
DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」特設ページ
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2014
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最初のチャンスは意外に早くやって来た。前半18分、相手ディフェンスのミスから右サイドへと流れたボールをFW西口亮城が折り返す。きっちりゴール前へと詰めていた羽山はフリーのヘッドをしっかりと流し込んで、先制点を奪い取った。「あの1点でラクになったと思う」(GK森田隆平)とチームメートたちに自信をもたらしたゴールの後、試合は一進一退。四中工が同点ゴールを決めれば、宇治山田商も勝ち越し点を奪取。「次の1点」が勝負を決める流れになっているのは明らかだった。
そして後半開始早々だった。速攻から左サイドを突き崩したのは、MF結城海太。送り込まれたシュート級の高速クロスに、「アイツなら来ると思っていた」という動き出しから見事に合わせ、「次の1点」を宇治山田商にもたらし、大きく勝負を動かしてみせた。
「アイディアがあってボールも収まるし、アクセントにもなれる」。江崎徹監督はそんな言葉でこのアタッカーを評していたが、それとはちょっと違う泥くさい形での2得点。あるいは、その2ゴールはテクニック自慢のアタッカーが成長の証明だったのかもしれない。
今年は夏を前にして右足第五中足骨を骨折して出遅れ、練習に合流したのは9月になってから。選手権予選はまさにギリギリで間に合った格好だったが、「練習できない中でも体幹とかを鍛えて準備していた成果が出た」と本人もホッと一息。全国では、あこがれのロナウジーニョのように「常に観客を沸かせるプレーをしたい」と意気込む18番は、全国でもキーマンとなりそうだ。
[写真]前半19分、先制点を喜ぶ宇治山田商FW羽山
(取材・文 川端暁彦)
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