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[関東2部]長い長いトンネル抜けた!法政大が344日ぶりリーグ戦白星「一体感が増してきた」ハードワークに自信

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FW中川敦瑛(4年=横浜FCユース)の先制点など、法政大が3発快勝した

[5.5 関東大学L2部第4節 拓殖大0-3法政大 拓殖大G]

 長い長いトンネルを抜けた。関東大学リーグ2部を戦う法政大は、拓殖大を3-0で下して今季初勝利。関東大学リーグ戦で勝利するのは、関東1部を戦った昨年5月27日の中央大戦(〇4-2)以来で、344日ぶり勝利となった。

 昨年度の戦いを16戦未勝利で終えていた法大は、2部リーグに降格した今季も3連敗スタートになっていた。「約1年ぶりですよね。改めてハードワークが大事だなと感じました」。10番FW中川敦瑛(4年=横浜FCユース)ら決めるべき人が決めて飾った会心の今季初勝利に、井上平監督もホッとした表情をみせた。

 昨年も法大はJ1内定3選手を含む8人の4年生がJリーグの世界に進んだように、メンバーは揃っているチームだった。しかし春先こそ勝ち点を重ねたものの、第6節の中央大戦に勝利して以降は、リーグ戦では全く勝つことができなくなってしまった。

 一番の反省としてあったのは、「チームの中でやるべきプレーが統一されていない時期が続いた」ことだったという。そこで取り組んだのは、ミーティングを増やすことでコミュニケーションを密に取ること。今季の主将に就任したMF揖斐俊斗(4年=柏U-18)も「どういうチームになりたいかなどを再確認できましたし、一体感が増してきたと感じています」と効果を感じている様子だ。

 開幕3連敗と結果はついてこなかったが、関東1部リーグで首位を快走する明治大との練習試合(45分×4)に6-3で勝利するなど、サッカー面でも結果は出始めていたという。「その流れを先週のリーグ戦に繋げることはできなかったけど、今日はこうして自分たちの力を表現できたと思います」。全員が勝利という一つの目標に向かってハードワークできたことに何よりの手ごたえを感じたという。

「去年、10年ぶりに降格してしまって、1年で戻さないといけないという責任は感じています。自分がやるべきことは整理できている。自分が変わればチームも変わると思っているので、主体的に動いてやっていきたい。そういった(法政どうしたんだ?というような)声も応援に変えることが、個々の価値を上げることに繋がると思う。一人一人が法政大サッカー部に所属している自覚を持って体現し続けたいと思います」(揖斐)

 リーグ戦は苦戦した法大だが、夏の全国大会である総理大臣杯では3位に入賞。今年も「カップ戦に強い法政」の健在ぶりはアピールしたいところだ。井上監督も「インカレにも出たいので、そのためには大臣杯を優勝しないといけない」と意識を十分にする。揖斐も「アミノ、大臣杯で優勝してインカレに繋げるところまでチーム全体で持って行ければベスト」と熱弁。344日ぶりの白星をきっかけに、実力校法大の下剋上物語が始まる。

(取材・文 児玉幸洋)

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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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