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9/24フットサル代表練習後のミゲル・ロドリゴ監督コメント

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 フットサル日本代表は、24日に愛知県合宿の初日を行った。前日に多くの選手がFリーグの試合を行っていたため、この日はリカバリー中心のメニューをこなし、戦術練習は明日以降に持ち越しとなった。練習では、前日のFリーグの試合も欠場したFP稲葉洸太郎が部分合流となったが、初招集のFP三浦知良、FP森岡薫を加えたチームは、約1時間、明るい雰囲気で調整を行った。

以下、練習後の監督コメント

―初日の練習は?
「(昨日)Fリーグの試合を戦った選手が非常に多いので、今日はリカバリーということで、ゲーム形式の練習になりました。戦術的なことには、全く触れていません。印象としては、3年間同じグループで、同じセッションをやってきていますので。基本的には疲労をある程度軽減すること、緊張状態から選手の気を晴らせてあげることがメインでした。今日は練習が始まる前にミーティングをしたのですが、W杯に向けた第1回目のトレーニングで、森岡薫、カズという新しく加わった選手がいます。彼らを加えて、キックオフを迎える1日という位置づけもありました。明日以降、戦術的な目的をもったトレーニングをやっていきたいと思います」
―三浦選手の印象は?
「まだ100%じゃないので。彼も徐々に調整して取り組みたいといっていました。彼にコンディションを上げるということでも、ちょうど良かったと思います。(三浦は)木暮と会ったことがありますし、彼と話す機会が多かったですね。また私も小曽戸(允哉)、高橋(健介)らがスペイン語を話せるので、彼らを通訳として交えながら、コミュニケーションをとりました」
―多くのメディアが来て、『カズ効果』が出ていたが?
「ここまでの反響が出ることは、カズも私も、当初は予想していませんでした。たまたま北海道で試合を見たときに通路で話していた会話が、こうして現実になっただけであり、会う前からこういう状況を生むためにやっていたのではないので、非常に驚いている」
―今回の合宿はピヴォが多いが?
「アジア選手権ではオフェンシブに戦いました。上澤がアジア選手権に行けませんでした。非常にわれわれにとっては痛い離脱であり、後方で良いプレーをしてくれる選手を一人失いました。ただ、最初はDFの選手が多い中、攻撃のコンセプトを多く入れていった中で、攻撃ができるようになりました。私たちが進んでいく道は、オフェンシブな道というのがあると思います。ただ、フットサルですので、攻撃も守備も全員がやらないといけない。でも、森岡はゴールゲッターですが、DFのファーストラインに入ったときに非常に良いDFとしても機能します。森岡の能力でいえば、攻撃面は問題ありません。今日も多くの得点を決めていました。遊びのようなゲームですが、実際に誰もが点を取れるわけではない」
―三浦選手と森岡選手が多く点を取っていましたね。
「そうですね。決定力不足は日本が抱えている問題です。彼らはそれを補う力を持っているから、ここに呼ばれたわけです」
―最終メンバーは、この16人から選ぶのか?
「ここにいる選手と、あと1人2人、状態が完全ではない選手がいるので。いずれにせよ、これまでに招集した選手で臨むでしょう。基本的にはこのチームがベースとなります。当落線上にいる選手がフォームを挙げてきてくれることを期待していますが、それ以上に選考の幅を広げるのは、意味がないと思います」
―この合宿終了後、カズはサッカーに戻るが、やってきてほしいということは?
「当然、彼にはフットサルに適応してもらわなければいけません。ハードルは高い。ビデオとか、スカウティングに使ったもの、必要なものをすべて渡します。彼自身も代表合宿だけでなく、適応するための努力が求められます。その助けとなる材料は渡したい。われわれにとっても、彼にとっても大きなチャレンジです」
―14人の枠しかない中で、フットサル選手を選んでほしいという思いもあるが?
「当然、それは理解します。チームをつくる上で、14人という枠の中で戦わないといけません。攻撃でも守備でもそうですし、プレー時間が長い選手、短い選手もチームに貢献しなければいけません。ベテラン、若手も同じですし、リーダーの役割のある選手も、ハードワーカーも同じです。ただし、他の選手が誰も持っていないものを持った選手という意味で、カズ選手を超える選手はいないでしょう。誰ももたらせないプラスアルファを、彼はもたらしてくれます。彼が来るのは、フットサル日本代表にプラスアルファをもたらすためです。誰かの枠を削るためではありません。彼は15歳でブラジルに渡り、フットサルをプレーしていました。フットサルを理解しています。代表選手の中にも、数年しかフットサルをプレーしていない選手もいますし、彼らと比べても同じことです。削るのではなく、プラスアルファをもたらす存在。ゴールもそうですし、経験、リーダーシップをチームに加えてくれる存在だと思っています」

(取材・文 河合拓)

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