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勝てばW杯出場王手のオマーン戦、ザック「我々にとって重要な一戦」

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 日本サッカー協会は5日、W杯アジア最終予選・オマーン戦(14日、マスカット)に臨む日本代表メンバー23人を発表した。負傷離脱中のFW香川真司(マンチェスター・U)、FW宮市亮(ウィガン)が招集を見送られた一方、FW岡崎慎司(シュツットガルト)とFW宇佐美貴史(ホッフェンハイム)が復帰した。

 勝てば5大会連続のW杯出場に王手がかかるオマーン決戦。アルベルト・ザッケローニ監督は「オマーンとの試合は我々にとって重要な一戦になる」と位置付けたうえで、「最終予選も折り返し地点に来て、後半戦は(4試合のうち)3試合がアウェーの戦い。アウェーでいかに勝ち点を拾っていけるかにかかっている」と力説した。

「オマーンはグループの中でも組織力に優れ、バランスの取れているチームという印象を持っている。他のチームに比べ、フィジカルはやや見劣りするが、ピッチにうまく選手を配置してくる」。オマーンの印象をそう語る指揮官は「彼らの特長は精度の高いカウンター。バイタルエリアにどんどん人が入ってきてボールを供給し、ゴールを狙ってくる」と警戒した。

 オマーンは現在、1勝2分1敗の勝ち点5で、2位のオーストラリアと勝ち点で並んでいる。6月3日に埼玉スタジアムで行われた日本戦こそ0-3で敗れたが、ホームではオーストラリアと0-0で引き分け、敵地のイラク戦も1-1のドロー。そして10月16日にホームで行ったヨルダン戦に2-1で勝ち、最終予選初勝利を挙げている。

 W杯アジア3次予選で中東のチームと同組にならなかったこともあり、中東での完全アウェーは昨年1月のアジア杯準々決勝・カタール戦以来となる。当時は試合終了間際の劇的弾で3-2の逆転勝利をおさめたが、中東での試合は簡単なものにはならない。

 国内組は8日に日本を出発し、カタールで事前合宿を行うが、10、11日にリーグ戦のある海外組は試合直前の合流を余儀なくされる。しかも今回のキックオフ時間は午後3時半(日本時間午後8時半)。「集中して挑まなければならない。向こうは午後の早い時間にキックオフを設定してきた。自分たちの土俵で試合がしたいのだろう」。指揮官の言葉どおり、オマーンが過去に行ったホームゲームはいずれも午後5時開始。最高気温が30度にも上る厳しい環境下での試合となる。

「6月の試合は忘れないといけない。あのときは長い準備期間があり、オマーン戦、ヨルダン戦に向けてディテールを詰めることができた。今回は時間がないので、今まで積み重ねてきたものを復習して臨むしかないのかなと思っている」

 最終予選初戦となった6月3日の対戦では3-0で快勝しているが、今回はまったく異なる試合になると強調する指揮官。「オマーンとの新しい戦い。サッカーは毎試合毎試合、新しいストーリーがある。だからサッカーは素晴らしい。オマーンはいい状態にあると思っている。(10月16日にホームで行った)先のヨルダン戦もたくさんのサポーターが詰めかけたという情報もある。そういう相手に対し、日本は集中して臨まないといけない」と誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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