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[フットサルW杯2012]11/7 リビア戦後 フットサル日本代表 試合後選手コメント

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[11.7 フットサルW杯2012 日本代表 4-2 リビア代表 フアマーク]

 フットサル日本代表は7日にリビア代表と対戦し、4-2で勝利。勝ち点を4に伸ばしたが、グループCを3位で終えることとなった。それでも、世界王者ブラジル、欧州の強豪ポルトガル、アフリカ王者リビアと同居する『死の組』を1勝1分1敗で終えたことは、大きな意味を持つ。試合終了直後は決勝トーナメント進出が決まっていなかったが、勝ち点4を挙げられたことに選手たちは、安堵し、新たな自信を付けていた。

以下、試合後の各選手コメント

●FP小宮山友祐(バルドラール浦安)
―3点目の場面は?
「取ったときに(稲葉)洸太郎が見えたので。昨日の練習で監督も相手は間を空けてくるから、そこを狙えるなら狙って、奪ってカウンターで攻めろという話をしていたので。セカンドポストにシュートかパスか迷いましたが、洸太郎が見えたので、信頼してパスを選択しました」
―しっかりインパクトはしていなかった?
「そうですね。ファーに蹴ろうかなと思ったら、ボールを奪った瞬間にイレギュラーみたいな感じで足下に入っていなかった。とりあえずファーに洸太郎が見えたので、信じて蹴りました」
―試合を振り返って?
「やっぱり勝たなければいけない試合でしたし、立ち上がりの入り方が良くなかった。でも、監督がハーフタイムに『アジア選手権でもこういう試合を経験しているから、慌てずに20分ある。自分たちのペースになるから、我慢して戦え』という指示があったので、そういう意味では我慢してゲームができたと思います」
―どこで落ち着いた?
「正直チャンスもありましたし、シュートで終われていたので。いずれ入るだろうという気持ちはありました。ただ、いずれと思っていたら前半が終わってしまった。もちろん(稲葉)洸太郎が1点は取りましたけど、すぐに失点もして。しかもアンラッキーな形で入ってしまったようなゴールでした。正直、もう1点前半のうちに取れていたら違ったのかなと。でも、リビアは3番とか10番とか、長い時間出ている選手が多かった。絶対に落ちるかなと思っていました。(後半の)10分過ぎには落ちるかなと。焦れずに、プレッシャーを掛け続ければいけると思っていましたね」
―セカンドセットで試合に入ったときは?
「僕らが求められることは同じだと思います。基本はゲームを落ち着かせろ、慌てて攻めたところで、カウンター合戦になるとリビアのやりたいことに付き合うから、そういう展開ではなく、落ち着いたゲームに入ろうと。木暮とも終始落ち着かせようと、薫もいるし、翔太もいると。落ち着いた中でもフィニッシュで終われる形があったかなと思いました」
―ロッカールームの雰囲気は?
「正直、喜ぶに喜べない。まだ決まっていないので。勝ち点4を取りましたけど、先に進めるか分からない。もちろん勝てたことは嬉しいですし、他の組み合わせ次第で大丈夫だというふうに監督も、スタッフも言っていました。でも、確実ではない。ひとまず今日勝ったことに満足して、喜んでいますが、まだその先が決まっていないので、今の試合もそうですし、喜べるのは、明日以降の結果になると思います」
―ガッツポーズは?
「今日は家族が来てくれていたので、うれしかったです」

●FP村上哲哉(シュライカー大阪)
―率直な感想は?
「まず第一の目標がグループステージ突破だったので、そういった意味では、その目標を達成できる近い所まで、このチームだから来ることができたと思います。今日の試合はかなり相手がリビアということも含めて、厳しい試合になると思っていました。ここで勝てたのは3年半積み上げてきた成果だと思うし、力を証明できたと思います。やっぱり楽な試合にはならないと思っていました。先に点を取れたら日本のペースで行くと思いましたが、そういう意味では先に点が取れたのは、良かったです」
―スタメンに入っていたが?
「特に指示からはありませんでした。ブラジルとポルトガルの試合で、僕のセットで失点をしていなかったので、それを含めてミゲルは使ってくれたと思う。立ち上がり、ブラジルもポルトガル戦も失点していたので、そこは集中して入ろうと、セットを変えたんだと思いました」
―ミゲル監督は完全なフィクソより、アラ-フィクソという評価だが、自身の認識は?
「僕自身も把握していますし、まだまだ決定的なチャンスをつくれる選手にならないといけない。ミドルシュートを打てるのもそう人数はいない。右も左も打てるということで、チームの力になっていかないといけない。もっともっと出せるようにしていきたい」
―チームとしてナーバスになっていた?
「そんなに固さはなかったと思いますが、最後のフィニッシュの部分で多少焦りはあったのかなと思います。僕がゴール前に行ったときも、シュートを選択した場面もありましたし、カウンターの場面を含めて。でも、後半20分あるし、先制できれば、アジア選手権のオーストラリア戦もそうですけど、先制できればうちのペースに持って行けると思っていたので、焦りはありませんでした」
―監督も思い出させたと言ったが、そういう想いあった?
「言われて気づきましたね」
―その時の教訓は?
「かなりナーバスになって、固さもあった。底辺でのミスだったり、カウンターだったり、ミスが多かったりしたので、ミゲルが締め直すという意味があったと思います」
―そのときの成功体験を思い出せた?
「それも大きかったと思います」
―ブラジル対ポルトガルの経過は知っていた?
「選手は知りませんでした。終わって3-1と聞いて、もっと点を取れれば、と思いましたが、試合中は全然、僕らの耳には入っていませんでした」
―4点差で勝てば自動的に行けることは?
「特に選手の間でそんなに何点取らないといけないっていうのは、なかった。とにかく勝つことだけを考えていました。把握していた選手もいましたが、勝たなければいけないというのが先だったので、そこまでは意識しませんでした」
―前半に微妙なジャッジで追い付かれた時の心境は?
「でも、ボールポゼッションは日本が高かったし、取られどころだけをしっかり気を付けることで統一できていたので、焦りは感じていませんでした」
―グループステージ突破が濃厚だが?
「決まっていないので何とも言えないのですが、この代表の一つの目標はグループステージ突破だったので、そういった意味では、近づいたということでホッとしています。まだ、戦いはここから一発勝負ですし、まだまだこのチームはできると思いますし、上を目指したい」
―みんな喜んでいた?
「終わった瞬間は喜んでいましたが、次に繋げないといけない」
―ホッとしている?
「まだそこまで実感がありません。勝たなければいけないと言うのがあったので。気持ちの整理がついていない部分はあります。でも、これでグループステージ突破が確率的に高くなったと把握しているので。そういった意味ではちょっと一回、喜びました」
―PKを取られたときは?
「キックインで中のセットは対応が僕を含めて遅れて、前に出されたので。川ちゃん(川原永光)も前に出ていたし、セグンドにいたか、いなかったか把握できていなかったのですが、滑ってしまって、完全にハンドだったと思います。でも、4-1の状況だったのでそんなに慌てる必要はないかなと思いました」
―3番の印象については?
「あれだけ長い時間出て、あれだけのパフォーマンスができれば、すごく脅威でした。1対1仕掛ける選手が、10番、3番、ピヴォの選手と何人かいましたが、1対1の部分で向こうにチャンスをつくられていましたし、もう少しパスが出る前の寄せが必要だったかなと思いました」
―本当に勝てて良かった。
「会場のあの雰囲気の後押しもあったし、今日は引き分けか、負けだったら、全く意味のない大会になっていた。そういう意味では、かかるプレッシャーもあったし、やれるっていう自信もありました。それがあったから結果が出たと思います」

●FP稲葉洸太郎(バルドラール浦安)
―来ていますね!
「2得点1アシスト。まさかの(笑)。DFですよね。良いDFで獲れたから」
―試合出場時間は短いが?
「いつものことなので。そこは、それに合わせて準備して。アジア選手権も前半全くプレーしないで、後半からプレーしたこともあった。自分のやらないといけないことは、流れを変えたり、監督からも無言ですけど、求められることは分かっているので、いつでも心がけてやっています」
―FIFAの公式では1点目がOGになっていた?
「そうなんだ…。残念。2得点したと思ったのに」
―ゴールは良い所にいましたね。
「良い所にこぼれてきたので、打ってやろうとしたのが、入った。ゴール前に突っ込んでいったので、そこからこぼれたところで、かなり体制が悪かったので、とりあえず枠にと思ったのが入りました」
―絶対欲しい先制点だったが?
「うれしかったですね。ただ、ここからだというところで落ち着こうというのが強かった。2点目は翔太にパスをしたんだけど、2点目、3点目は本当にDFから。自分たちがもともと練習してきた形であったり、リビアはこうしてくるからこう守ろうというのが、うまくできた形でボールが取れて翔太が決めてくれて、すごく良かったと思います。3点目も僕がバッと行って、友くんがひろって、ドリブルで。ああなったら、友くんとオレの阿吽の呼吸というか、ファイル時代から9年くらい一緒にやっているから、あそこはオレにめがけて蹴ってくれるという信頼感があったので。飛び込んだだけ。あれは友くんのパスがすべて。そう来ることを信じて行けた」
―目標の勝ち点4獲れたが?
「素直に嬉しいです。今日は点差どうこうより、勝つことを心がけて試合をしていたので。本当にうれしいです。前回も次にいけなかったし、まだ確定じゃないですが、本当に濃厚なので、かなりうれしいです。次に向かって、まず第一目標をクリアーした。みんなで寄せ書きした日の丸にも書いたのですが、『目標を達成して、歴史をつくる』。そこからは行けるところまで行くというのが、僕の第2目標なので。目標を突破したら行けるところまで突き進み、みんなで一丸となって楽しみながらやっていきたい」
―ポルトガル戦後からリビア戦に掛けていた、重圧はあった?
「重圧より、最初ポルトガル戦で固かったりした。あまりプレッシャーを感じないように監督も気をつかってくれていた。楽しもうということであった。プレッシャーもありましたが、楽しんでここまで来た。そこのメンタルをみんなで持って行ったと思います。そういう試合の入り方が出来たと思います」
―2点目は落ち着いていた?
「(小宮山)友くんが、ずっと一緒にやってきている仲間なので。チームでも一緒なので。絶対にあそこに来ると信じて飛び込みました」
―次はAグループの1位との試合が濃厚だが?
「まぁ、ここからは全部難しい試合だから。自分たちもチームで一丸になって、やっていきたいなと思います」

●FP森岡薫(名古屋オーシャンズ)
―ケチャップにサインしたんですか(笑)?
「持ってきてくれたからね(笑)」
―勝ち点4になりました。
「ホッとしているし、これでほぼ決まりということなので。次の試合にどこが来るか。見てから考えます」
―今日は難しかった?
「難しかった。難しいというか、やりづらい。相手が予測できない動きだったし」
―3番とかうまかった?
「うん。なんかああいう相手は苦手かもしれない。日本。勝てないわけではない、勝てるけど、変に苦しんじゃう。もうちょっと大人の戦い方ができていれば、2点目も入れられなかったと思う」
―最初、大柄な13番にマンマークしていた?
「いや、たまたまです」
―特別に対策ではなかった?
「チームとしてやっていたのは、ワンツーが多かったので、後ろの選手がカバーしようということでした。マンマークはしてないですね。毎回W杯の取材に来ているんでしょ?」
―うん。3回目。
「でしょ。2回とも、もうここで(日本代表は)帰っていたでしょ? 今回はまだ帰らないよ(笑)」
―決勝トーナメントに行けそうだが?
「僕は初のW杯でこういう経験をさせてもらっているので、本当に幸せに思いますし、光栄に思います。最初に日本から話していたようにグループリーグ突破を目標にしてきた。それが出来そうなのは良かったし、段々、ひとつひとつの階段を上って頂点にも行きたい。次の試合にも勝って、もう1試合やりたいと思う」
―カズ選手が、チームに与えている影響の大きさは感じますか?
「カズさんだけでなく、みんな選手がチームのために戦う気持ちでいるから、こういった結果になったと思う。誰かが良かったとかではなく、ベンチにいた選手も、コートにいた選手も、励まし合いながら、この結果に持って行ったと思う。やっぱり今日の試合も大事だったと思うのですが、それがポルトガル戦に出たと思う。ポルトガル戦で引き分けられていなかったら、今頃帰りのことを考えていたと思う。でも、あの勝ち点1っていうのは、歴史的だったと思う」
―ポルトガル戦の2得点が利きましたね。
「でも、今日も取りたかった。さらに大事な時、必要な時に取ります!!」
―歴史の始まり?
「始まりだと思いますよ。4年後はもっと強くなっていると思いますし、世代が変わっても、もっともっと良い選手がたくさん出てくるだろうし。でも、まだまだ僕は、やりますけどね。違うか(笑)」

●GK川原永光(名古屋オーシャンズ)
―なかなか点が入らなかったが?
「内容的には良かったと思うし、ただ、点が入らなかっただけ。焦らずに僕はやろうと思っていました」
―2位狙いのために大量得点を狙うとかは?
「2位狙いとか、3位狙いは別にして、とりあえず勝ちに行くということを意識していました。点は必ず入ると思って、いつか入ればと思っていました」

●FP星翔太(バルドラール浦安)
―前日練習は途中で切り上げたが、体調は?
「食事がちょっと合わなかっただけなので、大丈夫ですね。今は大丈夫です。ただ、試合前に動いたときはどういう感覚かは不安がありましたが、基本的に今は大丈夫です」
―難しい試合になったが?
「この試合がこのリーグでは一番大事になることがわかっていましたし、ブラジルに勝とうが、ポルトガルに勝とうが、この試合に勝たないと次はないとチームで認識していたので。今回は固い入り方になりましたが、慌てずに40分間で試合を進めることができたと思います」
―最後まで固さがあった?
「相手のチームはストレスを感じないでプレーしていた。アグレッシブに来ていたので。僕らはどうしても、勝ち点3を取らないといけない状況で固くなることはあったと思う。うまくDFから点を取ることができたのは、チームとしてのストロングポイントとして挙げていたので、攻撃での固さは逃がせたかなと思います」
―大事な試合で、大事なゴールを決めた?
「(稲葉)洸太郎さんの良いDFからボールをもらったので、落ち着いてゴールに流し込むだけでした。決めることができて、良かったなと思います」
―余裕あった?
「あそこは流し込むだけだった。洸太郎さんのパスがすべて。その前にDFで追いこめて、洸太郎さんが取ってくれて、っていうところがすべて」
―あの時間は、守備がはまっていた?
「そうですね。前で食いついて、前プレが得意なメンバーが多かったので、自信を持ってやりました」
―DFから点を取れるのが強み?
「そうですね。相手に対して、ボールポゼッションされる時間の方が、W杯では多いと思う。ポルトガル、ブラジル、スペイン、ロシアといった強豪国がベスト16以降は残ってくるので。そういうことを考えると、DFは上にあがるために必要な要素だった。それがうまく機能し始めているので、チームとしての手応えはあります」
―今日はカズ選手と出る形が多かったが、良い形が増えた?
「カズさんが落ち着いてボールを持ってくれているので、僕らも動きやすい。キックフェイントを入れたりしてくれるので、相手も寄せられなくて、パスコースを探す時間があった。そこに僕も落ち着いて絡んで行けたし、カズさんのことを積極的に見ることもできました。もう少し僕が我慢していれば、点になるような場面もあったので、そこはお互いに話をして、次につなげていこうと話していました」
―前の試合ではカズ選手からパスが出ない場面があったと思ったが?
「別に孤立している選手にパスを出すというのは、ミゲルのコンセプトではない。出して僕が前に抜けていくために、出しながらブロックに行ける距離は、逆サイドに展開するよりも、近いサイドに展開した方が展開しやすいし、ブロックも掛けやすい。その選手がもう一回運んでくれれば流れがつくれるかなという意図があって、特にその(パスを出さなかった)意識はなくて。あそこに関して、僕が飛ばして信頼できる選手は、僕が一緒に出る選手でいえばラファとか、そういうタレントを持った選手になってしまうので、カズさんだったからとかは、関係ない」
―監督に言われたからとかでもない?
「全くない、全くないです。ミゲルのやり方として、味方の前を抜けていくときにブロックしてあげる。そういうのがあるのですが、それがあっちサイドだと遠すぎるから、近いサイドになるべく行って、自分の前にもう1回行って、参加しようかなと思います」
―今後に向けた課題は?
「ポゼッションの時間であったり、ポゼッションの仕方であったり、もちろんそうですが、一番はDFの波を失くす。ポルトガル戦の前半はまさにその典型。ブラジル戦の後半もそうですけど、そういう部分でどうしてもミスが出てしまって2失点することは多々あったので。そういう部分を失くさないと決勝トーナメントでは命取りになるなと思うので、まずはそこだと思う。そのあとにポゼッションが付いてきて、あとはもうフィニッシュの精度が一番最後になってくる」
―今日の出来は?
「僕らが評価することではないし、みなさんが評価することだと思いますが、固い試合をモノにできて良かったなと。ゲームをコントロールしながらも、最後の部分を慌ててしまったので、そこはもう少し落ち着いていければなと思いますし、どうしても前のめりになってしまうところがあったので、攻撃じゃなくてDFをもって良くして、そこに集中力を持っていきたいなと。今後、決勝トーナメントに進むためには、そこが命取りになる。そこに向けて調整していきたいと思います」
―得失点差は意識していた?
「全く考えてないです。そんな生半可な気持ちでやったら、敵がもっと強く感じる。普通に1点勝てばいいと思っていました。そこよりも自分たちがやることをやらないと、足元をすくわれてしまうところだと思います」
―良いゴールでした。
「本当に味方の良いDFがあって、それに救われたなと思います」

●FP木暮賢一郎(名古屋オーシャンズ)
「ここに立っていない選手たちも含めてつくってきた日本のフットサルだと思うので。この新しい一歩を切り開いたのは、ここにいる選手とスタッフだけですけど、それだけではない。多くのいろんな選手の想いも持ってきているし、その想いが良い結果に出ていると思う。今大会も行けるところまで上に行きたいですし、日本のフットサルの未来に行けるように、僕らもここに立っている僕らの使命だと思います。若い選手や初めてW杯の選手たちも頼もしいプレーを見せてくれているので、そういうのも嬉しいです」
―試合後、小宮山選手と話をした?
「これで終わらなくてよかったな、みたいな話はしました。代表引退とかそういうことではないですよ」
―良いグループじゃないですか。キャプテンとして何をしている?
「どうですかね。一番しゃべっているのは僕だと思いますが、それぞれに役割がありますし、キャラクターもありますし。3人だけでなく、経験の多い選手も多いし」
―失点した時に盛り上げていた?
「監督にも言われましたが、僕は(プレーで)もっとできると言われましたし。それはそうですけど、自分がここにいる意味は、それだけではない」
―今日中に突破が決まるかもしれないが?
「今日、そういう結果がもらえれば、気持ち的にはうれしいです」
―次の試合まで3日空くが?
「3試合の疲れをしっかり取りたいと思います。選手のモチベーションは、試合ごとに高まっていますし、ここで予選を突破したからといって、満足するグループでもない。最初の大きな目標は達成しましたが、あと1試合でも多く、上に行けるチャンスがトーナメントにありますし、この新しい歴史をつくって、もっと上まで行きたいですけど」
―監督はリビア戦が最も重要と言っていたが、ポルトガル戦ドローが大きかった?
「ポルトガルはブラジルより劣るし、チャンスはあるんじゃないかという話は出ていました。ブラジル、ポルトガルと2回チャンスがある中で、自分たちの持っている100%の力を2回出せれば良いですし、2回とも出せなければ苦しくなる。でも、チャンスが2回あるということは、一回ダメでも、まだチャンスはあるし、ブラジルに負けたあとも『この試合は自分たちの求めたパーフェクトな試合はできなかったけど、ポルトガル相手にまたチャンスがある』と。そういう意味では良いモチベーションで臨めました。最初は苦しかったですが、良いメンタルで臨めていたかなと思います」
―個人的に3大会目で初の決勝T進出、感慨も大きいのでは?
「日本の進化というか、W杯ごとに00年は出られないところから始まって、次はW杯に出ないと、この先ないかもねというところから、初めて出ることができて、1勝も挙げられなくて。そこから初勝利を目指したのが前回の08年大会だった。その中で2勝できましたが、予選は突破できなくて、ブラジル、ポルトガル、ロシアには大差を付けられた。正直、その間にアジアのトップにもなっていますし、そういう自信を持って臨みましたが、世界との壁を痛感させられた。この4年間、グループステージを突破するっていうことは、ずっと想っていましたし、W杯ごとに日本の強さを証明できているのはうれしいです。それはすべて『フットサル』という言葉自体が日の目を見ない時期から頑張ってきた選手、関係者の想いも乗っかっていると思います。もちろん、ここに来たくても来られなかった選手、Fリーグ、地域リーグで日本代表を目指してプレーしている選手、フットサルが好きでいつも応援してくれる人たち。そういう人たちの想いも、絶対にゲームに出ていると思う。ここに来た14人とスタッフが一番、その喜びを感じられていますが、それだけじゃない。本当に多くの人たちの想いがつまっているし、今日の試合前も、昔の代表選手たちからもメールが来ましたが、フットサル界全体としての快挙だと、この結果を受け止めています」

●FP高橋健介(バルドラール浦安)
―大丈夫?
「はい。大丈夫です」
―検査は?
「まだちょっと残っていますけど、問題ないです」

●FP北原亘(名古屋オーシャンズ)
―一番勝たないといけない相手に勝った感想は?
「今日のゲームを見ている方がどう思ったかは、わかりませんが、自分たちは大量点で勝とうと思っていませんでした。本当に勝ち点3だけを見据えたゲームプランを行っていたので、その面では全員が一つの目標に向かって結果を追い求めることができました」
―4点差で行けばというのはあった?
「もちろんありました。でも、事前の情報で2位の可能性も残している中で、いろいろ考えはしましたが、相手はアフリカ王者。自分たちはブラジルやポルトガルのように、世界の強国でもない。W杯で1勝する重みを知っている選手が大勢いるので、前半から焦るのではなく、じっくり行こうという話は監督からもありました」
―前半はどう分析している?
「チャンスはつくれていたし、ゲームは支配できていたのですが、なかなか決定機を生かしきれなかった。それが一種の重圧だったり。ただ、1点取って、後半を迎えればチャンスがあるかなと思いましたが、前半のうちにもうちょっと点を取りたかったと思いました」
―焦りはなかった?
「焦りはあったと思います。ピヴォ当てを急いでいましたし、だんだん『今日の試合に絶対に勝たなければいけない』というプレッシャーが芽生えたのは事実だと思います」
―運動量的な問題は?
「ポゼッションを高めろということでした。自分たちのゲームができていたので、焦り過ぎるとカウンターを受ける。相手はカウンターを狙っていたと思うので。だから、持ちすぎずに機が熟すまで待てと」
―余裕のある状態?
「余裕はなかったですよ。全力を尽くしましたから。状況状況でやりました」
―森岡とラファのパスが合わなかった場面があったが?
「受ける位置だったり、そういった名古屋と戦い方が違うのでやりながら修正しました。あとちょっと押し込んだあとに、個の力で推移する場面があったので、みんなでボールを動かそうと意識しました。試合の中で、どんどん相手に対応されないようにやってきました」
―セットプレーに関しては、うまくいかなかったが?
「シュートまで行けていたので、形的には良かったと思います。試合後、シューターの森岡と話したのですが、相手の身体能力が高くて、思ったよりも足が伸びてきた。なので、もうちょっとブロックを入れた形とかをやればよかったかなと。ただ、シュートまで行けていたので、それはそれで良かったと思います」
―パワープレーの守備については?
「形はビデオミーティングで分かっていたので、自分たちが焦らず、無理にボールを取りに行かないようにして、上手く対応できました。でも、PKですけど、1失点したので残念でした」
―勝ち点3を取り、4にしました。あとは待つだけ?
「そうですね。まだ可能性は十分にありますし、もしかしたらこの試合後にも決まるかもしれない。自分たちは信じて、次のベスト16の準備をして、ひとつでも上の順位に行きたいと思います」
―ホッとしている?
「まだ戦いは続いているので、ホッとはしていませんが、ひとつ壁を乗り越えた。自分にとっても大きな自信になると思います」
―次は逸見選手が出場停止。彼は北原選手の穴を初戦で埋めたが恩返しという意識は?
「恩返しっていうか、自分も出場停止を経験しているので、彼の気持ちはちょっと分かるつもりです。彼のぶんとまでは言えませんが、少しでも埋められるようにやっていきたいと思います」
―暁星トリオは、大事なところでの活躍が目立っていますね。
「そうですね。取ってくれていますね、みんな。取るときとってくれるので。今、一番必要なのは点なので。次も頑張ります!」

●FP小曽戸允哉(バサジィ大分)
―得点の感想を?
「後半に入って、まずは失点しないことを考えて、守備から入ろうとしていて、その中で1点取れたことは精神的にも楽になりましたし、良かったと思います」
―この試合取るぞと狙っていた?
「どの試合も点は取りたいと思いますが、まずはチームの勝利のために自分ができることって考えているので。自分の点だけを狙ってプレーしているわけではありません」
―ガッツポーズが大きかった?
「いつもあんな感じなので、いつも通りです(笑)」
―運動量を求められる選手が多いと思いますが、連動していたが?
「特にセットに関しては毎回指示があるわけではありません。監督のひらめきだったり、選手のコンディション、組み合わせを考えてやっているので。自分たちも誰と出るか分からない状態ですが、この代表になってから、すごい長い時間、同じメンバーで一緒にやっていますから、その選手の特徴も分かりますし、自分はやっぱりそういう運動量とかでチームを助けることで、チームのプラスになると思っているので、みんなそういう意識でやっているから、そういう風に見えたのかもしれません」
―アラ2枚のドリブラーという感じでしたが?
「組み合わせ的に、自分と洸ちゃん(稲葉)が一緒に出ることはあまりありませんでしたが、でも、ラファと一緒に出ることもありましたし、そこら辺の組み合わせはどういうふうに監督が決めているかは分からないのですけど」
―何点差で行けたとかは知っていた?
「自分は知りませんでした。他の選手がどうだったかは知りませんが、自分はピッチに出たら自分のやることをしっかり意識してやるだけだったので、点はたくさん取れた方がよかったですが、まずは勝てて良かったです」
―4-1で無理はしない?
「後半の入り方として、まずはDFからということだったので。あそこで失点せずに先に取れたのは大きかったと思います」
―次、逸見選手が出場停止だが?
「そこらへんは監督が決めることなので、自分としてはいつでも出られることを準備をしっかりする。あとは他のグループの結果を祈って待っているばかり。ホテルでテレビでも見ながら、結果を待ちたいと思います」

(取材・文 河合拓)

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