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「力の差があると実感した」DF立田悠悟の強くなった思い

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U-21日本代表DF立田悠悟(清水)

[9.1 アジア大会決勝 U-21日本1-2(延長)U-23韓国 ボゴール]

 短期間で行われた7試合。ハードなスケジュールとなったが、U-21日本代表DF立田悠悟(清水)は6試合で先発フル出場を果たし、最終ラインの軸としてゴール前の防波堤となり続けた。

 決勝で対戦した韓国の前線にはオーバーエイジのFWソン・フンミンにFWファン・ウィジョ、ロシアW杯メンバーでもあるファン・ヒチャンらが構え、試合途中には“韓国のメッシ”の異名を持つFWイ・スンウまでが加わった。破壊力のある攻撃陣を前に、日本は押し込まれる時間帯が続いたが、DF板倉滉(仙台)が、DF原輝綺(新潟)が、そして立田が体を投げ出した守備で簡単にはフィニッシュまで持ち込ませず。たとえシュートを放たれてもGK小島亨介(早稲田大)が弾き出して、得点を許さずに試合を進めた。

 前後半の90分間は高い集中力を保った。「自分たちも相手をリスペクトしていた。難しい展開になると思ったけど、守備の距離感も良かったし、一人が抜かれても誰かがカバーするという状況を作れていた」。しかし、延長前半3分に一瞬の隙を突かれてイ・スンウに先制点を奪われると、同11分にはセットプレーからファン・ヒチャンに追加点を許してしまい、1-2で敗れることになった。

「アジアの中で、これだけ力の差があるのかと実感した。90分は悪くなかったと思うけど、したたかなチームに対して僕たちの力がなかったと思う」

 そして、差を感じた韓国と対戦したことで、自身の中で大きくなった思いがある。それが、海外でプレーすることだ。「韓国の選手には海外でやっている選手がたくさんいる。自分も前から思っていることだけど、早く海外に行きたいと思ったし、今大会を通じて本当にその思いは強くなっている」。しかし、「行きたい」と考えて、行けるものではないと自覚している。

 大事なのは「チームで結果を残すこと」だ。ユースから昇格して2年目を迎えた清水ではJ1リーグ17試合(先発14試合)に出場しており、「少しずつ自信がついてきた」ところ。自身の思い描く将来像を実現するためにも、まずは清水での存在感をより一層高めたい。

(取材・文 折戸岳彦)
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