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U-19代表候補初戦で大役担ったMF吉田温紀、中心選手としての「責任を持ってやりたい」

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U-19日本代表候補の今季初戦でキャプテンマークを巻いたMF吉田温紀(名古屋)

[2.27 練習試合 U-19日本代表候補 0-3 関東大学選抜 高円宮記念JFA夢フィールド]

 03年生まれ世代の22年初戦。MF吉田温紀(名古屋)が、U-19日本代表候補のキャプテンマークを巻いて先発した。この日は合宿初日の練習試合で、初めて一緒に試合をする選手も。徐々に連係して動けるようになったが、吉田は「もっと前を向いたり、判断を速くしたり、自分がこのチームの中心となってボールを前進させるということが多くできなかった」と不満げだった。

 1ボランチを務めた吉田は、DFライン近くでボールを引き出してゲームメーク。局面を変えるサイドチェンジも見せていた。また、CBとしても活躍してきた吉田は守備力も発揮。だが、本人が求めるレベルはまだまだ上にある。「まだあと1試合あるので、自分がこのチームの中心となってできるように。今日もキャプテンマークを任せてもらったんですけれども、責任を持ってやりたいと思っています」と誓っていた。

 昨年、名古屋U-18の一員として日本クラブユース選手権優勝やトップチームのACL帯同などを経験し、今年からトップチームへ昇格。今回の合宿へ向けて強い意欲を持って臨んでいる。「こういうところで力を出さないと自分のチームで試合に出られないと思うので、自分の力を出すという意識を持って今回の合宿に挑みました」。吉田は昨年、“飛び級”で2歳年上のU-20日本代表候補合宿を経験。CB、ボランチとしてもビルドアップや守備力を示した一方、十分なアピール、定着できなかったという悔しい思いも持っている。

「(名古屋U-18のチームメートだった)ヒデが22の代表に選ばれて、自分もチャンスがあった中でヒデ(甲田英將)だけが選ばれて自分が選ばれなかったのは本当に悔しい思いをしましたし、自分がそこに選ばれるためには一つ一つのプレーの基準を上げていかないと思います。強度の部分も、判断の部分も甘いところがあるので、自チームの練習でも、今回の合宿でも、より高いところでプレーするためにより基準を上げていかないといけないと思います」

「自分のプレーをどれだけでも出せた」U-18時代から現在はトップチームのレベルの高さを実感している。その差を理解した上で「本当に出たい」という思いを持って練習中。意識している基準は、名古屋のチームメートのレベルだ。特に守備面や運動量ならばMF稲垣祥、攻撃面ではMFレオ・シルバに近づけなければならない。

 その上で「今、(名古屋で)出ている人よりも突出した武器がないといけないと思うので、自分の武器であるスルーパスだったり、ロングパスだったり、パスの精度で極めていきたいなと思っています」。目指す基準に近いプレーをU-19代表候補で表現すること。それが、U-19代表候補で中心選手の働きができることにも繋がる。キャプテンの経験は小学生以来だったというが、同世代の中で経験豊富なMFは自分自身の基準向上を求めながら、責任感を持ってU-19代表候補をピッチ内外で引っ張っていく。

(取材・文 吉田太郎)

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