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バーレーン戦へPK情報も共有済み、前川黛也「今は世界中のキッカーがどっちに蹴るかすぐパッと分かる」

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日本代表GK前川黛也

 オフ明けのトレーニングに髪の毛を大胆に刈り上げた姿で登場した日本代表GK前川黛也(神戸)が31日のアジア杯決勝トーナメント1回戦・バーレーン戦を翌日に控え、「髪が伸びていたのでちょっと切っておこうかなと」とすっきりした表情で報道陣の取材に応じた。

 グループリーグ最終戦のインドネシア戦(○3-1)から中6日ということもあり、チームはこの間にオフを2日間取った。「ハードな試合をこなしていたので、リカバリーを入れながらトレーニングをするにはちょうどいいオフが入って、体力的にも戻ったと思う」と、チームとして良い調整ができたようだ。

 決勝トーナメントに入ればPK戦も付きものだが、バーレーンのキッカーの情報についてもGK陣で共有できている。「相手の癖などは共有している。今は技術が進歩していて、世界中のキッカーがどっちに蹴るかとか、蹴り足がどちらかとかはすぐパッと分かるようになっている」。そう明かした前川は「情報は大事だけど、情報を凌駕する技術があれば関係ない。そういう意味でも練習がある。相手が分かっていようが、癖がバレていようが、上手ければ決まることでもある」と、情報はあくまで情報に過ぎないと念押しした。

 データも大事だが、GKとしての直感もある。「(大事なのは)全部。そのときのフィーリング、直感に委ねることもあるし、情報通りに来るんだろうなと思うこともある。相手もバレているのが分かったうえで蹴ってくる。そこの駆け引きも含めて難しい」。トレーニングが非公開になってからはPKの練習も増えているそうで、「ぶっつけ本番にならないようにキーパーもフィールドも練習して臨めるようにしている」と準備に余念はない。

 前川自身はPKに対し、「去年は止める機会も多くあって、少しずつ自信につながって、今はいつそういう場になっても落ち着いて対応できる自信はある」と胸を張る。23年はJ1リーグでPKの場面が6回あったが、そのうちの2本をストップ。天皇杯でも準々決勝の熊本戦でチームは敗れたものの、PK戦で1本止めている。W杯などではPK戦直前にGKを交代するチームもあったが、「得意・不得意がいろいろある中でそういうオプションもあるだろうけど、それは監督が決めること」と、PK戦に限らず、GK全員がしっかり準備できていることを強調した。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
Text by 西山紘平

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