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待望アジア杯デビューであえて仕掛け続けた三笘薫「まだまだ物足りない」

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MF三笘薫(ブライトン)

[1.31 アジア杯決勝T1回戦 日本 3-1 バーレーン アルトゥママ]

 左足首の負傷でグループリーグ3試合を欠場した日本代表MF三笘薫(ブライトン)が待望の実戦復帰を果たした。決勝トーナメント1回戦バーレーン戦に後半23分から出場し、アディショナルタイムを含めた約35分間のプレータイムで試運転は完了。ここからアジア王座奪還への厳しい連戦が続く中、頼れるエースが帰ってきた。

 3-1でリードした展開の中、持ち味のドリブルで左サイドを切り裂き、クロスに反応してボレーシュートも披露。上々のコンディションをうかがわせ、「キツかったけど、無事に怪我なく終えられて良かった」とホッとした様子を見せた。

 それでも自身のパフォーマンスに満足はなかった。「(ドリブルは)一発目から止められてるんで、少ないチャンスの中でああいう一つ一つのプレーが大事になってくる。次の相手がどこになるかわからないけど、少ないチャンスでやり切らないといけない中で、まだまだ物足りないと思う」。数多くのチャンスを作った試合後ながらも厳しい言葉が続いた。

 相手がアグレッシブに出てきた中、試合を落ち着かせたい展開での起用。連戦に備えてチーム全体の負担を避けるためにはスピードを上げるのではなく、時間を作るという選択肢もあった。しかし、三笘はあえてカウンターで仕掛け、自身のコンディションを確かめるようなプレー選択を続けた。

「僕自身、オープンな展開で結果を残したい気持ちもあったし、スペースがある中で前に行きたいと思っていた。後ろはもっと時間を作ってほしいところもあったと思うけど、やり切れればいいかなと思っていた。それができない中でオープンな展開になったので、決め切っていればもっと楽になっていたと思う」

 そう反省した三笘は「自分のコンディションを確かめたいのもあったし、そういう状況で出してくれたチームメートに感謝。ドリブルのフィーリング、芝の感触を確かめられた。次の試合に向けて良い準備になった」とオープンな展開を受け入れたチームメートの奮闘に感謝した。

 この恩は結果で返していく構えだ。準々決勝はイラン対シリアの勝者との戦い。「僕はもうここからプレーで見せないといけないし、ボールを持った時に時間を作ったり、違いを見せて突破することが求められている。次の相手にはもう少しボールポゼッションができないと思うし、その中で一人でやり切ることを求められる。そこを次の試合に準備したい」とさらなる活躍を誓った。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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