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誰よりも一番わかっている“マイナスの手応え”…佐藤恵允「自分が決めていない悔しさがある」

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MF佐藤恵允

 そのときが来ることを信じて、ひたむきに走り続ける。U-23日本代表MF佐藤恵允(ブレーメン)はここまで全4試合出場も「自分としてはあんまり満足しない結果」と振り返った。

 今大会は活躍が遠のいている。グループリーグ初戦は途中出場でプレーをすると、第2節・UAE戦はフル出場。決定機を迎える場面は多々あったが、ゴールに嫌われた。第3節・韓国戦は終盤投入も今大会初黒星。準々決勝のカタール戦は先発入りを果たすが、攻守で精彩を欠いた。

 昨年11月のアルゼンチン戦、今年3月のウクライナ戦では、大事な場面でゴールを決めた。今のふがいなさは誰よりも自分が理解している。「悪くない手応えもあるが、マイナスの手応えのほうが大きい。得点に絡めていないし、自分の持ち味が十分に発揮できていない」。攻守の場面で持ち味の走力は見せつけているが、特に攻撃が結果に結びついていなかった。

 準々決勝カタール戦では、FW細谷真大(柏)に待望の一発が出た。ともに今大会苦しんでいた仲間の活躍に、佐藤は「すごくうれしかった」と笑顔。だがその反面、自身のことが脳裏をよぎる。「それと同時に自分が決めていない悔しさもある」。活躍できていない現状に「反骨心というか、そういうのがあります」と力を込めた。

 明治大の恩師・栗田大輔監督からは大会序盤にメッセージをもらった。「ムチもあるなかで…恵允の持ち味をしっかり出せよともらいました」。佐藤の持ち味、それこそが得点に絡むプレーだ。「まだまだ自分はできるという考えではある。準決勝、それに勝って次の決勝で、自分のプレーを出せればいい」。背番号10の闘志はいまだに燃え続けている。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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