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ザックジャパンが千葉合宿をスタート

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 日本代表は23日、千葉県内に集合し、3日間にわたる強化合宿をスタートさせた。昨日の夜にJ1を戦ったばかりのMF遠藤保仁(G大阪)、GK林彰洋(清水)を含む23人が、小雨の降る中で2時間近く汗を流した。

「代表監督として私の悩みは時間が限られていること」と話すアルベルト・ザッケローニ監督。その言葉通り、初日の練習ではウォーミングアップから選手を3-4-3の布陣に並べ、ボールの位置に応じたプレスのかけ方を確認していた。「オプション布陣である3-4-3の精度を上げたい」と今回の合宿の意図を説明するザッケローニ監督は、練習のほぼすべての時間を使って、同システムでの攻守の動き方を確認した。

 練習を終えた選手たちの反応は様々だ。遠藤ら常連は「再確認できました」と振り返る。その一方で、初招集されたMF高橋秀人(F東京)は「思っていた以上に細かい」と言い、同じく初招集のMF山田大記(磐田)も「練習では大丈夫ですが、実戦で相手がいる状況になれば、分からないことが出てくると思います」と口にする。

 新たに招集された選手が戸惑うのも無理はないだろう。ザック・ジャパンの結成以来、17試合連続でフル出場してきたDF今野泰幸は、この日の練習で戸惑いを示した一人だ。というのも、今野はこれまで3バックの中央でプレーしてきたが、この日は3バックの右に入るように指示をされた。自サイドにボールが出た際は、サイドに張り出し、逆サイドにボールがあるときは中央に絞る。隣のポジションに移っただけなのだが、これまでの3バックの中央とは「役割が全く別」ということで、中央に入ったDF栗原勇蔵らと細かくコミュニケーションを取り、動きの確認をしていた。

 全体練習を終えてから、ザッケローニ監督は約20分にわたって右WBに入っていた酒井宏樹と個別に話し合った。「レイソルのことは置いておいて代表では、代表のことをやってほしいと言われました」と言う酒井も「監督の思うところまでまだいっていない。この機に学べたら自分にとってもプラスになると思う」と、残り2日の合宿に意欲を見せた。

 最終日の25日には練習試合が予定されており、指揮官はその練習試合で3-4-3システムを試すことも明言している。

(取材・文 河合 拓)

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