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[練習試合]横浜FC FWカズ今季初の練習試合でゴールも「後悔したプレーがあった」

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 プロ入り28年目のシーズンを迎えた横浜FCのFW三浦知良。その向上心は強くなるばかりだ。7日には、宮崎産業経営大と今季初となる練習試合(45分×2本+20分×1本)を行い、6-0で勝利した。カズは2本目に出場し、2-0で迎えた44分にゴールを決めている。それでも「ゴールは、(「決めましたね」と)言われて『あ、そうか』という感じ」と、真っ直ぐにチームと自身の課題を見つめた。

 この試合、横浜FCはテーマを持って臨んでいた。相手の最終ラインにはプレスを掛けず、ある程度自由にボールを動かせる状態にする。その上で守備ブロックをつくってから、相手を追い込んでボールを回収する。さらに、そこから速攻に出るという1次キャンプから取り組んできたことを初の実戦で試した。

「練習からブロックをつくって追い込んでいくDFは、まだまだかなと感じました。一体感を持って、相手を追い込んでボールを奪う作業ができずに、クサビに入れられてしまった。クサビに入れられたボールに対して、閉じる(プレッシャーを掛ける)練習をずっとやってきたけど、それはまだまだできていなかったなという感じです」と、三浦は振り返る。

「まだ最初の試合なのでね。練習でやっているスムーズさはないですし、つまらないミスも多い。疲れもありますし、動きが重たい感じはありました。それでも、ジャンボ(大久保)も点を取ってくれたし、良い場面もあったと思います」。そのカズの言葉どおり、32分に大久保が先制ゴールを挙げるなど、流れの中から良い攻撃を見せる場面もあった。

 カズ自身も得点を挙げている。相手が自陣で素早くリスタートしたボールをDF井手口正昭がカット。左サイドのMF高地系治に展開すると、高地が折り返したボールがDFに当たってゴール前に高く浮いた。そのボールの落ち際を、カズが右足で捉えてゴールに突き刺した。

「ゴールは、今の時期なのでね」と、喜ぶ素振りすら見せないカズは「それよりも後悔したプレーがあった」と続ける。味方とワンツーを交わし、PA内でボールを受けたが、そこでパスを選択した。「シュートを打てる場面があったのですが、パスを出してしまった。監督もベンチで『打てよ』というしぐさをしていましたが、そういう場面が2本くらいあったので、そこは打ちきって終わりたいですね。自分でも悔しかったですし、次は打って終わりたいと思います」。今でもスタメンから外れると、プロに入ったばかりの頃と変わらない悔しさを感じると話すカズ。開幕スタメンを目指し、準備を進めていく。

(取材・文 河合拓)

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