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4試合で10失点の栃木FW近藤「大いに反省しないと」

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[7.3 J2第22節 横浜FC 3-1 栃木 ニッパ球]

 栃木SCの指揮を執る松田浩監督は「今日は負けるべくして負ける試合だったと思う」と、言い放った。それもそのはず。開始17秒で横浜FCのFW三浦知良に先制点を許したが、その後もボールを保持しながら反撃できなかった。横浜FCが良すぎたわけでもない。松田監督は「向こうは引いたのか、我々が支配する時間が増えたので、(先制して)逆に向こうは試合が難しくなったのかと思ったくらいだった」と言い、「開始直後の1点だったので、気持ちを切り替えて、1点をしっかり返せれば十分にいける試合だった」と、分析した。

 松田監督は「我々の武器としているゾーンディフェンスを崩された上での危ない場面ではない。そういう意味では相手に決定機をつくらせずに0-1でずっと進んだと思う」と、直近の3試合で7失点を喫した守備面に改善が見られたと言う。しかし、結果的に栃木はこの試合でも3失点しており、「良い守備からの攻撃が、ここ数試合機能していた」とカズが言う横浜FCの狙い通りに試合が運んだ結果に過ぎなかった。

 3点を先行された後半40分に、意地のゴールを返したFW近藤祐介は、「縦パスを入れることはやらないといけないけど、ミスをした後のカバーリングもしないといけない。ミスをした後のことを頭に入れておかないと。縦パスを入れた後にボールを取られ、サイドに当てられてからフリーで上げられるシーンが多かった」と、ビルドアップでミスを連発したチームに苦言を呈した。さらに「1失点目は集中力不足以外にない。立ち上がり失点しないようにと確認したうえでの失点だったので、大いに反省しないといけない」と、続けた。

 攻撃面でも、近藤は積極性を求めた。

「前を向いて打てる場面でも打たない場面があった。シュートを打たないで取られるから、カウンターも受けることになる。シュートを打たないと、何も起きない。今日のゴールも、思いっきり足を振ったら、股下を抜けてくれた。もう少し早い時間帯に決められるようにしないといけなかったし、もっと積極的にいきたい」

 プレーオフ進出の6位をキープしている栃木だが、直近の4試合は未勝利(3分1敗)となり、その間の失点数も10を数えた。シーズン序盤には5試合連続完封など、堅守を見せていた栃木。攻守においてチャレンジ&カバーの精神を取り戻せるか。次節の19位・富山との一戦は、正念場になりそうだ。

(取材・文 河合拓)

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