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PKで今季初ゴールのG大阪FW宇佐美「任されれば普通に蹴れる」

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[3.7 J1第1ステージ第1節G大阪 2-2 F東京 万博]

 ゴールへの強い意欲を見せた。1点をリードして迎えた後半6分、右サイドでボールを持ったガンバ大阪のFW宇佐美貴史は、ドリブルで縦に仕掛ける。FWパトリックにボールを預けてからPA内に走り込み、リターンパスを受けると、相手DFのスライディングが足に掛かった。岡部拓人主審にPKを宣告されると、宇佐美はボールを取りに行き、近寄って来たMF遠藤保仁に対して胸を2回叩きながら、自分で蹴るという意思を示した。

「僕が取ったPKに関しては、止められようとしても蹴りにいきたい。チームのキッカーはヤットさん(遠藤)と決まっていますが、『蹴っていいですか?』と聞いたら、『全然いいよ』っていう感じに言ってくれたので、迷わず蹴りました」と、宇佐美は試合後に振り返った。

 このPKの場面、宇佐美は冷静だった。「(権田が)逆に動いているのが見えたので」とゴール左に蹴り込んだ追加点を振り返り、「(G大阪には)絶対的なキッカーがいるので、これまでPKを蹴っていなかっただけで。任されれば普通に蹴れる感覚は持っている」と、自信を見せた。

 宇佐美は後半30分に1点を返されると、その4分後にベンチへ下げられている。長谷川健太監督は「起点になりきれていなかったし、(交代出場させた)リンスの状態も悪くなかった。攻撃にもう少しパワーがあれば残したが、シュートも力がなくなっていた」と説明したが、宇佐美自身はまだプレーできると感じていたようだ。

「残りの体力や疲労度を、オレが感じているように監督に伝えるのは不可能。ちょっとチームが押し気味にされたときは、前も運動量が落ちてしまう。その中で、全然、足にもきていなかったし、もう1点獲りに行くつもりだった」と、交代となった無念を口にする。それでも監督の意図をくみ取り、「ああいう時間帯でも、(起点になる動きを)しっかりこなしながら残してもらえるようなプレーをこれからしていきたい」と、次につなげる姿勢を見せた。

 結局、G大阪はアディショナルタイムにFW武藤嘉紀に2点目を許し、2011年以来ないJ1開幕戦での勝利を逃した。「チームとして勝ち点を落としたのはもったいない」と宇佐美は振り返ったが、「個人としては開幕戦で、まず1点取れたのはポジティブに捉えられます」と悲観はしていなかった。

(取材・文 河合拓)

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