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“常勝の看板”はもういらない…川崎Fに敗れた鹿島・岩政監督「ここから時代をひっくり返す手応えを感じた」

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鹿島アントラーズ岩政大樹監督

[8.27 J1第27節 川崎F 2-1 鹿島 等々力]

 鹿島アントラーズは前半の2失点が響き、川崎フロンターレとの上位対決を1-2で落とした。3試合消化の多い状況だが、首位・横浜FMとの勝ち点差4を縮められず、逆転優勝に向けては厳しい状況に追い込まれた。試合後、岩政大樹監督は「選手たちは申し分のない90分だった。負けたのは僕の責任」と敗戦の責任を背負った。

 試合前のミーティング、指揮官は選手たちに対して「“常勝”の看板を下ろしていいと伝えた」という。

「僕らはこれからチームを作る中で、たくさんのミスも、たくさんの負けも出るだろうと。そこは僕が引き受けるので、選手たちはとにかく今日は続けることだけ。いまやろうとしていることを続けること、どんなスコアになっても、どんな状況になっても、相手がボールを回し続けても、続けることを求めた」

 そんな言葉どおり、鹿島は立ち上がりから川崎Fを押し込む勢いを見せていた。それでも前半8分、ビルドアップの乱れから左サイドを割られ、MFディエゴ・ピトゥカが与えたPKで先制点を献上。同14分にはカウンターから右サイドを攻め込まれてFKを与えると、これも決められて早々に2点のビハインドを与えた。

 そこからは再びボールを握り返し、前半終了時点のボール支配率は60%超。さらに勢いを強めた後半は「川崎の守備の構造、タスクの分担で、空くスペースを前半も有効に使えていたが、そこから侵入する絵のところで、守備タスクのためにちょっと立ち位置を取ったところがあって、そこを後半は攻撃に振り切った」(岩政監督)という修正も機能し、迫力のある攻撃を続けて1点差に詰め寄った。

 ところが、最後は及ばなかった。川崎Fが講じた4-4-2へのシステム変更で攻撃が散発になり、終了間際のパワープレーも相手の5バックを破れず。岩政監督は「いずれにしてもこのサッカーをしながら、得点まで行かないといけないし、崩し切らないといけないし、崩し切って仕留め切らないといけない。そこは川崎に上回られたという言い方になる」と負けを認めた。

 その一方、指揮官は「ただこれは僕からしたら数年前に鹿島に通っていて、鹿島がゲームコントロールで勝ちました。川崎がいいサッカーをしました。それが逆転してきた」と近年の序列の変化に言及。その上で「ここから時代をひっくり返すということに手応えを感じた。それを前後半見せてくれた選手たちに感謝している」と言い残し、会見場を後にした。

(取材・文 竹内達也)
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