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深井のホーム6戦連発&佐藤勇の今季初ゴールで千葉が首位奪回

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[6.29 J2第2節 千葉2-0湘南 フクアリ]

 東日本大震災の影響で延期されていたJ2第2節は29日、各地で9試合を行い、フクダ電子アリーナではジェフユナイテッド千葉湘南ベルマーレが対戦した。千葉は前半38分、FW深井正樹のホーム6戦連発弾で先制すると、後半12分にMF佐藤勇人が今季初ゴールとなる追加点。2-0の快勝で3試合ぶりの勝ち点3を手にすると、勝ち点、得失点差で並んだ栃木を総得点で上回り、3節ぶりに首位の座を奪回した。

 千葉は前節の栃木戦(2-2)で出場停止だったFWオーロイが2試合ぶりに先発復帰。それ以外は栃木戦と同じ先発メンバーだった。
 3戦連続無得点で3連敗中の湘南はMFハン・グギョンが出場停止。MF松尾直人が今季初出場初先発でアンカーに入り、システムも前節・徳島戦(0-4)の4-4-2から4-1-4-1に変更した。
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 試合はホームの千葉が主導権を握り、出場停止明けのオーロイ、ホーム5戦連発中の深井を中心に湘南を攻め立てた。前半11分、オーロイのポストプレーからMF伊藤大介が左サイドに展開。深井がPA外から左足で狙ったが、シュートはGKに抑えられた。

 湘南はアンカーに入った松尾がCBとうまく連係しながら千葉の攻撃の起点であるオーロイを封じる。挟み込む形でオーロイを自由にさせず、守勢ながらもある程度狙い通りの守備は見せていた。

 流れの中から攻めあぐねる千葉は前半25分、伊藤が直接FKでゴールを襲うが、惜しくもクロスバーの上。同33分には右CKのこぼれ球をMF佐藤勇人が狙ったが、ゴールライン上でMFアジエルがクリアした。

 先制点を奪おうと攻勢を強める千葉。前半37分には深井が左サイドをドリブルで突破し、ゴールライン際からクロスを上げると、ゴール方向に流れたボールはクロスバーに当たって跳ね返る。ゴールへあと一歩のところまで迫り、同38分、ついに均衡を破った。

 起点になったのはやはりこの男だった。204cmの大巨人、オーロイが浮き球をバックヘッドで流すと、スペースに走り込んだMF米倉恒貴がPA内右サイドに進入。角度のない位置から右足を振り抜き、GKが前に弾いたボールを深井が左足で押し込んだ。深井の2戦連発、ホームに限れば6戦連発となる今季8得点目で千葉が先制し、前半を1-0で折り返した。

 千葉は後半開始からオーロイに代わってFW久保裕一がピッチに入った。後半1分には深井からパスを受けた久保が反転シュートを狙ったが、DFにブロックされた。同9分にも左サイドから米倉が折り返したボールを深井がシュート。これもMF坂本紘司が体を張ってブロックしたが、千葉の勢いは止まらなかった。

 後半12分、米倉の横パスをPA正面で受けようとした久保の背後から全速力で駆け上がってきた佐藤勇がダイレクトで右足を一閃。強烈なシュートはGK西部洋平の正面に飛んだが、西部の体を弾いて脇の下を抜け、ゴールネットに吸い込まれた。キャプテンの今季初ゴールで千葉が2-0とリードを広げた。

 追いこまれた湘南は後半19分、FW菊池大介と坂本に代えてFWルーカス、MF平木良樹を投入。ルーカスとFW田原豊が2トップを組み、アジエルをトップ下に置いた中盤ダイヤモンド型の4-4-2にシステムも変更し、反撃を狙ったが、なかなか流れを変えられなかった。

 千葉は後半26分、バイタルエリアで前を向いた米倉が中央からドリブルで仕掛け、こぼれ球を久保がミドルシュート。これはわずかにゴール左に外れたが、チャンスを数多くつくるのは2点リードの千葉の方だった。

 湘南は後半30分、松尾に代えてFW高山薫を投入し、最後のカードを切る。気持ちを前面に押し出し、ピッチを精力的に駆け回る高山の動きが徐々にリズムを引き戻し、ゴール前に攻め込むシーンも出始めた。しかし、後半33分、アジエルからパスを受けた高山のシュートはDFマーク・ミリガンがブロック。千葉守備陣を崩し切るところまでは至らず、なかなか決定機をつくれなかった。結局、千葉がそのまま2-0で逃げ切り勝利。湘南はこれで4試合連続の無得点に終わり、泥沼の4連敗となった。

[写真]今季初ゴールを決めた佐藤

(取材・文 西山紘平)

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