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ナイキ「THE CHANCE」グローバルファイナル2日目、“日本代表”山之内、木下、冨澤が第一関門突破へ意欲

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 世界で戦える若きフットボールプレーヤーを探す世界規模のスカウトプロジェクト、ナイキ「THE CHANCE」は21日、スペイン・バルセロナのトレーニング施設で世界55か国から集結した100名によるグローバルファイナル「Final 100」2日目のメニューを行った。

「今日は非常に感心させられました。たくさんの素晴らしいテクニックを見ることができました。プレーヤーが交代をする時に、自分の隣にいるプレーヤーが自分の枠を奪ってしまうかもしれないので、上に上がるためには他のプレイヤーよりも5%上手くプレーしなくてはならないし、5%多く、よりよい準備をしていいかなくてはいけないとプレーヤーたちは分かっているのです」。コーチ陣のダレン・ジョーンズ氏は選手たちの奮闘ぶりについて驚いていたが、スモールサイドゲームとシュート練習が行われた2日目、各プレーヤーはライバルに打ち勝つため、初日以上の集中力とパフォーマンスで課されたドリルを進めていく。

 ガーナから参加しているビスマルク・クワーテンが「明日は休養日だと知っていたので、ファイナル52に残れるようにいつもより頑張りました」と語ったように、100名から52名まで絞られる1次選考は翌22日が休養日。それだけにプレーヤーたちは力を出し惜しみすることなく、コーチ陣の目にとまることを意識して必死に自分の個性を発揮しようとしていた。

 バルセロナにて究極のトレーニングツアーを体験する機会が与えられ、強化トレーニングと対戦スケジュールをこなし、4週間にわたってマンチェスター・U(イングランド)やユベントス(イタリア)を含む世界有数のクラブチームと対戦する最終16名入りを目指すMF山之内優貴(鹿児島実高)、FW木下稜介(滝川二高)、DF冨澤右京(桐蔭学園高)の“日本代表”3選手も現在は第一関門クリアに集中している。山之内は「やっとアピールする場が出来たのですが、まだアピールが足りないと思います。ボールに絡む回数やボールを呼び込む動き、声出しも少ないので、そこを改善していきたいです」と語り、木下は「守備にも意識をおいてやりました。全般的に自分でミスしたところもあったので、次は改善して勝負するところは勝負したいです」。そして冨澤は「なかなかボールを出してもらうことがなかったのですが、その中で自分の特徴を出せるように意識してやりました。守備で甘い部分があったのは反省点」とそれぞれ課題を口にし、修正して最終日につなげることを確認していた。

 計3日間の1次選考は23日が最終日。短い期間のセレクションだが、一つひとつのドリルの濃度は非常に濃く、それぞれが正確な技術と判断力に加えて体力、精神的な強さも要求されるものとなっている。技術は参加選手の中でトップクラスにある“日本代表”たちだが、悪いプレーを引きずらずに切り替え、そしてミスを恐れずにアグレッシブなプレーをしてくる海外のプレーヤーに飲み込まれずに逆にライバルたちを圧倒するようなタフさがなければ、1次選考を突破することも難しい。

 ただ熾烈な国内選考会を突破してきた“日本代表”たちは自信を持って臨んでいる。冨澤は「(他の選手は)自分たちとあまり変わらないので、通用するというのは感じました。自分のスピードやオフ・ザ・ボールの動きは通用したので、そこは自信にして、もっと自分のプレーを出せるように頑張りたいです。今日やってみて結構自信がついたので、明後日は52人に残れるように頑張りたいです」と宣言。また「ゲームをやってみて、他の選手のレベルは思ったより高くないなと感じました。自分の特徴である、ドリブルやシュートをあまり出せなかったので、次は絶対自分の特徴をしっかり出したいと思います」と手応えを口にする木下も「まずは52人に残りたい。そのためにも最後のゲームで点を取りたいです」と意気込んでいた。そして山之内は「次は100人から52人に減る前の最後のセレクションなので、自分でプレーをしっかり出して頑張りたいと思います。海外の選手は自分の持ち味をものすごく出そうとするので、自分も負けないように頑張りたいです。まずは52人に残れるように、自分の力を精一杯出していきたいと思います」と1次選考最終日により自分の力を発揮することを誓っていた。

 この日の午後は、バルセロナの寮「ラ・マシア」で夕食をとり、フットボールで最も有名なスタジアムのひとつである「カンプ・ノウ」のスタジアムツアーも開催された。バルセロナが獲得した数々のトロフィーを目の当たりにし、海外でプロになる夢、思いをより強くした日本人プレーヤーたち。自らの個性を発揮してまずは52名入りを実現する。

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