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米子北が開始30秒の先制点皮切りに6発V。「全国優勝のために、見ている人が感動するようなプレーを」:鳥取

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米子北高が13大会連続となるインターハイ出場を決めた

[6.6 インターハイ鳥取県予選決勝 米子北高 6-0 米子東高 どらドラパーク米子陸上競技場]

 令和3年度全国高校総体(インターハイ)「輝け君の汗と涙 北信越総体2021」サッカー競技(福井)鳥取県予選決勝が6日に行われ、米子北高米子東高を6-0で下し、13大会連続16回目のインターハイ出場を決めた。

 昨年11月の選手権予選決勝は7-0、同じ11月の新人戦決勝は8-0で米子北が勝っているカード。今回も力の差は大きいと見られ、米子東としては無失点の時間をできるだけ長く続けながら勝機を見いだしたいところだった。

 だが、米子北は開始直後から攻め込み、DF渡部颯斗(3年)のセンタリングをMF木村愛斗(3年)が折り返したボールに、FW片山颯人(3年)が粘り強く絡んでいく。すると、米子東守備陣の懸命のクリアが味方に当たってゴールイン。オウンゴールとなり、わずか30秒で均衡が破れるスタートとなった。

 その後も米子北は攻め手を緩めず、前線への素早い展開とセカンドボールの回収で連続攻撃を仕掛け、米子東をゴール前に釘付けにする。前半9分(35分ハーフ)にはFW福田秀人(2年)が左サイドから鋭いドリブルで切れ込み、右足でニアサイドを破るシュートを突き刺して2点目。さらに20分には左SB海老沼慶士(3年)が左からファーサイドにセンタリングを送り、DF渡部がヘッドで決めて3-0とした。

 キックオフから終始、自陣内でのプレーを強いられた米子東は前半終了間際に反撃。34分に相手ゴール前まで攻め込み、MF牧田一陽(1年)が左足でチーム初シュートを放ったが、大きくクロスバーの上に外れた。

 3-0で折り返した後半も流れは変わらず、米子北が何度もゴールに迫る展開が続いたが、徐々にプレーの強度やスピードに慣れてきた米子東は追加点を与えず。米子北はシュートが雑になるなど精彩を欠き、なかなか追加点が奪えなかった。

 それでも米子北は後半29分、MF木村のパスから交代出場のMF橋本淳史が左足で蹴り込んで4-0。さらに後半35分にMF木村、後半アディショナルタイムにも交代出場のFW中井唯斗(3年)が決めて、一気にリードを広げた。

 結局、終わってみれば6得点、相手のシュートは2本に抑え、まったく危なげのない内容でインターハイ出場を決めた。中村真吾監督は前半の出来を「もう少し得点できればよかったけど、それほど悪い印象はなかった」と評した一方、後半については「うまくいかなくなった時間帯に修正できなかった」と課題を指摘。相手の守備対応が慣れてきたところで「相手が引いてきたら、出てきたら、どうするか。いろいろなプレーを選択してほしかった」と注文をつけた。

 キャプテンのCB鈴木慎之介は「点差は広がりましたが、不甲斐ない試合で、自分がもっとディフェンスラインを安定させなければいけなかった。チームも得点できない時間帯があり、決めるべきところで決めなければいけない」と反省点を口に。それでも今年度のプリンスリーグ中国で5勝1分け、6試合で30得点・2失点という充実の内容で首位を走る実力を見せつけ、2年ぶりのインターハイに向けて「全国優勝のために、見ている人が感動するようなプレーを見せたい」と意気込んだ。

(取材・文 石倉利英) 
●【特設】高校総体2021

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